鈴木優:芸人からテレ朝局員に 残した芸名“夢屋まさる” 本音は「明日にでも消したい」

元お笑い芸人でテレビ朝日社員の鈴木優さん
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元お笑い芸人でテレビ朝日社員の鈴木優さん

 「パンケーキ食べたい~」というリズムネタで人気を博した元お笑い芸人の鈴木優さん(芸名・夢屋まさる)。昨年4月、新卒でテレビ朝日に入社し、現在2年目でバラエティー番組「ジェシカ美術部」(火曜深夜2時47分、関東ローカル)の企画・構成を担当する。現在は完全に裏方に徹しているが、「夢屋まさる」のSNSアカウントは残しており、同番組クレジットにも「鈴木優(夢屋まさる)」と表示されている。鈴木さんに芸名を残しているわけや、テレビ局員になった理由、同番組の見どころを聞いた。

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 ◇就活の面接は「オーディションだと思って」

 高校生のときにお笑い芸人として活動を始め、2019年元日のネタ見せ番組「おもしろ荘」(日本テレビ系)で披露したリズムネタで一躍ブレークした鈴木さん。しかし、そんなブレークのきっかけになったネタが、芸人の道を諦める要因にもなったという。

 「もともとああいうネタをやる芸風ではなく、テレビ用に作ったネタだったんです。それがすごいことになっちゃって……。20歳の頃だったのですが、あのネタのイメージが完全についてしまい、この先仕事の幅を増やせなさそうだな、このネタ一本でいくのは厳しいなって思いました」

 当時、慶応大生だった鈴木さんは約7年間続けた芸人の道を諦め、一念発起して就職活動を開始。テレビ業界を志したのは「大好きなお笑いの世界にこれからも携わりたい」という思いと、芸人時代に一緒に仕事をしたあるディレクターの姿に憧れたからだという。

 「『おもしろ荘』のときに付いていただいたディレクターさんが、とても親身になってサポートしてくださる方で。そのディレクターさんのおかげで、その後、お仕事をたくさんいただけるようになりました。自分もそんな風に、テレビから羽ばたく芸人さんたちを一番近くで支えられる存在になりたいなと思ったのが、テレビ局を受けた理由です」

 就職活動はテレビ局のみを受けたといい、「選考が一番早かったテレビ朝日に運良く内定をいただきました。面接は、オーディションだと思って臨みました(笑い)」と振り返った。

 ◇番組制作に芸人時代の“縁”

 入社1年目で書いた企画書が通り、2年目となる今年4月から「バラバラ大作戦」で放送中の「ジェシカ美術部」の企画・構成を担当している。同番組は、お笑いコンビ「真空ジェシカ」初の冠番組で、2人がさまざまなディープなアートやアーティストと触れ合い、ネタに落とし込んでいく。

 「真空さんのネタが好きだったので、まずはお二人と何かやりたいなと思ったのが構想のきっかけです。ただ、お二人の芸風は“自由”だなと思って、大枠をフリーにしちゃうと番組として収拾がつかなくなる。何か一つテーマをしっかり決めて、その中で自由にやってもらおうと考えたとき、思い付いたのが“アート”でした。お二人がよく小道具を使っていたのを見ていたのと、今若い人にアートがはやっているので、そこを掛け合わせて何かできないかな、と考えました」

 番組制作には、芸人時代の“縁”が生きている。

 「『ジェシカ美術部』は、実は夢屋時代に一緒にお仕事をしてきた人たちと一緒に作っているんです。番組が決まったとき、お世話になってきたディレクターさんたちに連絡して、協力していただいています」

 「夢屋まさる」のSNSアカウントを残していることや、番組クレジットに「鈴木優(夢屋まさる)」と表示していることも、そんなチームのメンバーからの薦めだったという。

 「番組のPRのため、出した方がいいよって。個人的には嫌だったんですけどね(笑い)。真空さんにも番組が始まる前にご相談し、『どうせバレてイジられるし、出していいのでは』と許可をいただいたので、まだ出しているんです」

 とはいえ、もはや出役(でやく)ではない。「『夢屋まさる』はいつかは消したい。ほんとは明日にでも消したいです」と力を込めた。

 「ジェシカ美術部」については「17分という短い枠の中、できるだけ視聴者の方に満足感を得ていただきたいと思っているので、たくさんコーナーがあります。バラバラ大作戦の番組の中で一番カロリーが高いと思います」とアピール。目下の目標は放送時間帯の昇格で、「今は真空さんにすごく頑張っていただいているので、昇格して、お二人の負担を少しでも減らしつつ、より内容の濃いものにしていきたいです!」と意気込んだ。

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