Gメン:岸優太は「引っ張っていくタイプじゃないけど、みんなに愛される人」 “G組”メンバーが語る座長の魅力&撮影秘話

映画「Gメン」に出演する(左から)りんたろー。さん、矢本悠馬さん、岸優太さん、森本慎太郎さん、竜星涼さん
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映画「Gメン」に出演する(左から)りんたろー。さん、矢本悠馬さん、岸優太さん、森本慎太郎さん、竜星涼さん

 岸優太さんが主演を務める映画「Gメン」(瑠東東一郎監督)が8月25日に公開。映画は小沢としおさんの同名人気コミックが原作で、女子にモテないがケンカは強い主人公・門松勝太(岸さん)が、転校先の高校で個性の強い「G組」のクラスメートや上級生らと出会い、危険な組織との戦いに立ち向かいながら成長していく姿を描く。「G組」メンバーを演じる岸さん、クラスメートの瀬名拓美役の竜星涼さん、肝田茂樹役の矢本悠馬さん、梅田真大役の森本慎太郎さん、薙竜二役のりんたろー。さんに撮影エピソードを聞いた。

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 ◇“勝太”か岸か分からなくなってきた

 --映画には個性的なキャラクターが多々登場します。登場キャラクターと実際の人柄が似ていると思う人は?

 森本さん 岸は、そのままですよね。

 岸さん そうですね。僕も演じていて、勝太なのか岸なのか、分からなくなってきました。逆に、(キャラを)作ったら瑠東さんに怒られる。台本も言いやすい言葉が多かったかなと思いますし、なんとなくリンクする部分はあった気がします。

 森本さん 岸らしさが勝太らしさ、みたいなところがありましたよね。だから、アドリブのシーンのテンパってるところもすごく良かったです。

 竜星さん 瑠東監督からは「とにかく岸を困らせてくれ」と指示が出ていたんです。だから毎回違うことを言ったりしていましたね。

 岸さん みんなこっそり、笑わせに来るんです。普通にしゃべっている時に仕掛けてくる。笑いをこらえるのが、本当にきつかったですね。地獄の日々でした(笑い)。

 --岸さんは映画初主演です。座長として気をつけられたことは?

 岸さん 正直、ひとつもないです(笑い)。本当は、差し入れででっかいラーメン屋とか出したかったですけど、先輩方ばかりですし、ちょっとお門違いというか、今の僕にはまだ早いという感じもしたので……。だから“ワンチーム”という感じが強かったですね。

 竜星さん でも、これだけいじられる主役って、いないかもしれないね。本人はそういう気持ちで作っていないだろうけれど「普通だな」という。アイドルの要素のかけらもない(笑い)。そういう意味で人間味があっていいな、と。

 矢本さん 引っ張っていくタイプじゃないけど、みんなに愛される人ではあると思います。岸を好きになって、みんな頑張っている。

 森本さん 人間性ですね。

 りんたろー。さん でも、アクションシーンになったら、やっぱり顔つきが変わる。がっとスイッチが入った時に変わるのが岸君であり、勝太でもある。

 --岸さんは「このメンバーだからこそ出せた魅力」を感じることはありましたか?

 岸さん メンバーのバランスがすごく良かったなと思いました。誰かがボケて、誰かがツッコんで、と常に笑いが生まれる現場でしたね。で、そこからまた仲良くなって、それが映像に反映されて……と、いい空気が生まれたんじゃないかなって思います。

 --では、そんなメンバーとの心に残っている撮影エピソードは?

 岸さん (撮影期間が空いた後の)久々の再会は、ちょっとぐっときましたね。季節が寒い時期から夏に変わって、改めて撮影が始まって。ラストシーンの撮影だったので、もうひとつエンジンがかかった感覚があって、その時はみんな“まんざらでもない”感じが出ていました。会えてうれしいけど、男のプライドとしてだだ漏れさせないようにちょっと隠しちゃっているところが出ていて(笑い)。久々の再会をみんな喜んでいた気がします。

 ◇“部活”のような感覚だった

 --撮影を振り返って、「Gメン」はそれぞれ、ご自身にとってどんな作品になりましたか?

 りんたろー。さん 初の映画出演だったので、ひとつの作品ができていく過程を体感させていただきました。芸人をやっているとああいう長時間の現場もないし、すべてが初体験で。チームワークを作っていく感じもすごく勉強になったし、自分の仕事に持って帰れるものもあったかな、と。たとえば「憑依させる」というか……。

 一同 (笑い)

 りんたろー。さん そういうコント師に近いことは、こうやってやるんだ……と。やろうと思ってやれるものじゃないですけど、ちょっと勉強になりました(笑い)。

 森本さん すごく楽しかったですね。普通の学園ものやほかのドラマとはまた違った楽しさで、たぶん、この年齢でいろいろなことに向き合っているからこそ、いろいろ経験しているからこそ出てくる楽しさなんだと感じました。ほかの生徒がみんな未成年だったら、たぶん「どういう立ち居振る舞いでいたらいいんだろう」と気を遣って終わるけど、今回すごく楽しい経験ができたのは「Gメン」という作品だったからなのかなって思います。撮影も、せりふだけどせりふじゃない、という感覚で。素で笑っている時があって、実際にそういうシーンも使われている。楽しい現場でしたね。

 矢本さん 俳優キャリアの中でいろいろな学校に入学して卒業して、まさか高1でもう1回入学するとは思っていなくて(笑い)。青春ど真ん中の、メインのキャストとして役を演じるのは最後になるかもしれないな、という思いもありつつ現場にいました。本当にこの5人がそろうと男子校みたいな空気が流れる。青春時代が垣間見える瞬間もあったので、いい花火が上げられたんじゃないかなと。好きなキャラクターの肝田を演じることができて、最後の青春としては悔いがないかなと思います。

 竜星さん 僕は、2枚目であることを世の中に改めて再確認させる作品なったんじゃないかな、と(笑い)。デビューのころはそういうイメージで、いつの間にか3枚目を求められることが多くなったんですけど(笑い)。制服役は、どこかで自分も「もう終わりなんじゃないか」と思っていたのでありがたかったです。あと、今回は芸人さんがいて、アイドルもいて、「アベンジャーズ」みたいじゃないですか? すごく面白い座組でやれて楽しかったです。

 岸さん 部活のような、不思議な感覚がありました。みんなでしゃべっていた楽しい思い出もあれば、ちょっと過酷なアクションで汗をかいた記憶もある。それらがすごくいい感じで今も記憶として残っているので、たぶん来年あたり、(撮影地の)冬の八王子の香りとかかぐと、そういう情景とか寒さとかを思い出すんでしょうね。「Gメン」の香りが、僕の中ではすごく記憶に残っています。

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