映画プリキュアオールスターズＦ：村瀬歩×古賀葵×本泉莉奈×嶋村侑　和やか　おっとり“ツバサチーム”

　20周年を迎える人気アニメ「プリキュア」シリーズの劇場版アニメ最新作「映画プリキュアオールスターズＦ」（田中裕太監督）が9月15日に公開される。劇場版は、第1弾「ふたりはプリキュア」から放送中の第20弾「ひろがるスカイ！プリキュア」までテレビアニメ全20シリーズ、総勢78人のプリキュアが集結。歴代プリキュアが集結する劇場版アニメは、2018年公開の「映画HUGっと！プリキュア ふたりはプリキュア　オールスターズメモリーズ」（宮本浩史監督）以来、約5年ぶりとなる。劇場版では、プリキュアがチームに分かれて活躍する姿も描かれる。“ツバサチーム”の「ひろがるスカイ！プリキュア」のキュアウィング／夕凪ツバサ役の村瀬歩さん、キュアマジェスティ／プリンセス・エル役の古賀葵さん、第15弾「HUGっと！プリキュア」のキュアアンジュ／薬師寺さあや役の本泉莉奈さん、第12弾「Go！プリンセスプリキュア」のキュアフローラ／春野はるか役の嶋村侑さんに、プリキュアへの思い、劇場版について聞いた。

ウナギノボリ

解説：新たな“最高峰”を目指したガンプラ　45周年のこだわりとは

　◇子供を意識した演技

　－－自身にとってプリキュアというのはどういう存在になっている？

　嶋村さん　夢ですよね。テレビシリーズが終わってしばらくたちますが、今でもいろいろな方に愛していただき、その声が私にも届いています。私にとっては夢みたいでありがたく、すてきな作品です。

　本泉さん　テレビシリーズの放送は5年前になりますが、常にそばにいてくれている作品です。勇気と元気をくれる友達のような存在なんです。今回の映画で久しぶりに演じたのですが、久しぶりという感じもそこまでないんですよね。

　村瀬さん　自分が関わらせていただけることになるとは思っていなかったので、最初はおっかなびっくりしていました。オーディションの時から、スタッフの皆さんの面白い作品を作るための熱意、愛を感じていました。出演が発表された際の反響もすごく大きくて、影響力の大きさも感じています。

　古賀さん　声優になる前からプリキュアに関わることがずっと夢、目標でした。ずっと憧れの存在でした。今もまだ憧れで、歴代プリキュアの皆さんはやっぱりすてきですし、「ひろプリ」も格好いいです。キュアマジェスティに対しても憧れています。

　－－プリキュアを演じる中で成長できたこと、挑戦になったことは？

　嶋村さん　初めての経験がすごく多くて、付いていくのに精いっぱいなところもあったのですが、キュアフローラに引っ張られ、チームに引っ張ってもらいました。それに、プリキュアのファンの方はすごく優しいんです。心の距離感がすごく近く、応援していただき、感動しました。

　本泉さん　メインの役を演じる経験が少なかったので、挑戦、初めてのことばかりでした。技術面では、当時は現場で収録前に映像をチェックしていたので、瞬時に反応することにいっぱいいっぱいでした。1年間やらせていただく中で、台本の読み方を学び、自分のリズムがつかめたところがあります。台本を読む上での基礎はプリキュアに教えてもらいました。貴重な経験をさせていただきました。

　村瀬さん　子供が見ている番組ですし、驚きや喜び、怒りなどをいつもよりも大きめに表現しようと心掛けています。思いがストレートに伝わるようなお芝居が挑戦になっています。子供が見ていることを意識して、言葉を大事にしていますし、脚本で子供がまねしたくなるような言葉があれば、そこを意識したり、作品に寄り添う感じのお芝居をしたいと思っています。

　古賀さん　レギュラーで赤ちゃん役を任せていただくのは初めてだったんです。限られた言葉で喜怒哀楽を表現したり、成長していく過程で少しずつ言葉が言えるようになったりするのが難しいところなんです。同じ年齢くらいの子供、エルちゃんくらいの妹や弟がいる子供にどう映るのかな？と考えながら演じていて、自分にとって挑戦になっています。

　◇包まれるような優しい雰囲気

　－－劇場版はテレビアニメ全プリキュアが夢の共演を果たします。いつもと違う組み合わせのチームの活躍も描かれます。

　本泉さん　平和なチームですよね。ほかのチームはぶつかったりもするけど、それがないんですよね。面白いチームです。

　村瀬さん　おっとりタイプが多いですよね。

　嶋村さん　和やかでしたよね。

　古賀さん　包まれるような優しい雰囲気でした、さあやちゃんは、はぐたんがいるから赤ちゃんに慣れているし、はーちゃん（花海ことは）は赤ちゃんの先輩で、はるかちゃんはプリンセスで……とエルちゃんとつながりがあるんです。すごい組み合わせ！と感動しました。

　－－村瀬さんはキュアフローラ推しと聞いたのですが……。

　村瀬さん　最高でした！　オタクが出てしまい、危なかったです（笑い）。嶋村さんに「はるはる最高です！」とすぐに伝えました。

　古賀さん　ウキウキでしたよね。「プリンセス！」と言っているのが新鮮でした。いつもは私が言われているので。

　－ー「プリキュア」が20年愛され続けている魅力とは？

　村瀬さん　オーディションの後、好きだった「Goプリ」を一から見直したのですが、やっぱり大人が見てもすごく面白いんですよね。働いている人、学生、子供と年齢を問わずエネルギーをもらって、自分の活力にできる作品だと感じました。その人それぞれごとに好きなプリキュア、憧れるプリキュアがいて、共感できるキャラクターがいることがすごいですよね。プリキュアという作品のストーリー、テーマが素晴らしい。人間ってすごいな……と感じます。

　嶋村さん　演じていてもプリキュアに励まされるし、見ていても励まされます。今回の映画も励まされます。大人になっても。この気持ちは大事だったな、友達っていいな……と思い出します。今回の映画でも、人はみんな違うけど、違うから助け合えるんだ！と感じました。新しいプリキュアがどんどん誕生し、輪、つながりが大きくなっているところもすてきです。

　古賀さん　友情という言葉だけでは表現できないような絆がありますよね。大人になってから忘れていた感情が湧き上がってきて、朝8時半から涙が出てくるんです。小さい子からおじいちゃん、おばあちゃんまで楽しめますしね。こんなすてきな作品に関われていることが、うれしいです。

　本泉さん　「ふたりはプリキュア」が放送された年に生まれた子が大人になっていることも感慨深いですね。歴史を感じます。大人が見ても子供と一緒に楽しめますし、せりふ一つ一つが子供にとって大切な言葉になっていて、大人にとっても疲れた日々を癒やしてくれるようなところもあるのがプリキュアならではだと感じています。