解説:浜辺美波に続く同年代は? “目ヂカラ”の山田杏奈に“シンデレラ”福本莉子、さらに二人の“気鋭”も

同学年の(左から)福本莉子さん、浜辺美波さん、山田杏奈さん
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同学年の(左から)福本莉子さん、浜辺美波さん、山田杏奈さん

 9月末に最終回を迎えたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「らんまん」で、見事にヒロイン役を務め上げた浜辺美波さん。10代半ばから注目を集め、ここにきて朝ドラヒロインも経験と、彼女の存在が、今まで以上に広く認知されたことは間違いないだろう。さらに、12月31日放送の「第74回NHK紅白歌合戦」で司会を務めることも発表され、その勢いはとどまることを知らない。そんな浜辺さんに続く活躍を見せるのは誰だろうか? ここでは、今後の飛躍が期待される、同学年(2000年度生まれ)の“若手女優”を紹介する。

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 ◇芯の強さを内に秘めたような“目ヂカラ”も魅力の山田杏奈

 まず最初に名前を挙げたいのが、浜辺さんが主演した実写版「咲-Saki-」や、ヒロインを演じた2019年の映画「屍人荘の殺人」にも出演していた山田杏奈さん。浜辺さんとはロッテ「ガーナミルクチョコレート」CMでも共演と、何かと縁があるが、演技力という面でも決して引けを取らない。

 壮絶ないじめを受けた転校生が同級生に復讐(ふくしゅう)していく姿を描いた2018年公開の初主演映画「ミスミソウ」で、主人公の野咲春花を熱演。同作でメガホンをとった内藤瑛亮監督は山田さんのことを「透明感の暴力」と評したが、芯の強さを内に秘めたような“目ヂカラ”も魅力だ。

 「ミスミソウ」以降も、コンスタントに作品を重ね、今クールは10月14日スタートの連続ドラマ「ゼイチョー ~『払えない』にはワケがある~」(日本テレビ系、土曜午後10時)に出演。また、2024年1月19日公開予定の実写映画「ゴールデンカムイ」では、ヒロインのアイヌの少女・アシリパを演じることが決まっている。

 ◇清楚で可憐な正統派 「東宝シンデレラ」出身の福本莉子

 2016年に開催された第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリと集英社賞(セブンティーン賞)に輝き芸能界入りした福本莉子さんも、浜辺さんと同学年。浜辺さんとは同じ「東宝シンデレラ」出身であり、所属する「東宝芸能」では先輩後輩の間柄で、映画「思い、思われ、ふり、ふられ(ふりふら)」(2020年)や、「映像研には手を出すな!」(同)でも共演を果たしている。

 役者としての“原点”は、彼女自身が「初心に返れる場所」と位置づける舞台で、初主演作のミュージカル「魔女の宅急便」(2018年)以降、折に触れ舞台に立ってきた。

 映像作品では、清楚(せいそ)で可憐(かれん)な正統派のルックスも手伝ってか、恋愛青春ストーリーのヒロインのイメージがまだまだ強い。それでも、今年の7月期ドラマ「トリリオンゲーム」では、超真面目で堅物ものの女社長(とはいえ入社1年目)役に挑み、“新たな顔”を見せていて、10月から始まるフジテレビ系“月9”ドラマ「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」(月曜午後9時)でも、テレビ局の新人記者役に挑戦する。

 ◇来年大河にも出演 “華”と“押し出し”がスゴイ見上愛

 そのほか、浜辺さんと同年代には、人気の女性ファッション誌の専属モデルを歴任し、“りんくま”の愛称で若者に親しまれている久間田琳加さん、実写ドラマ「ゆるキャン△」シリーズの犬山あおい役などで知られる箭内夢菜さんらいるが、近年、メキメキと頭角を現してきた“2000年度生まれ”として取り上げたいのが、見上愛さんと河合優実さんだ。

 見上さんは2019年のデビュー以降、ドラマ、映画、CM、ミュージックビデオと幅広く活躍。最近は、JRA(日本中央競馬会)のテレビCMでも知られる気鋭だ。吉高由里子さん主演で2024年に放送されるNHK大河ドラマ「光る君へ」では、藤原道長(柄本佑さん)の娘・藤原彰子役に抜てきされ、話題となっている。

 同作の脚本を手掛ける大石静さんは 見上さんについて「新人なのに“華”と“押し出し”がスゴイ女優さんです。紫式部の影響を受けつつゆっくりと自我を確立する彰子という難しい役ですが、きっと見事にやってのけると思います」とコメントするなど、期待の大きさがうかがえる。

 ◇「令和の山口百恵」? どこか“影”を感じさせる河合優実

 河合さんも、2021年公開の映画「由宇子の天秤」「サマーフィルムにのって」の演技が評価され、「ブルーリボン賞」をはじめ、数々の映画賞で新人賞を受賞した気鋭。マンガ誌「週刊ヤングマガジン」(講談社)のウェブサイト「ヤンマガWeb」に登場した際、「令和の山口百恵」と紹介されるなど、どこか“影”を感じさせる表情と雰囲気が目を引く。

 今年5~7月にNHKで放送された初主演連ドラ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」では、父を亡くし、母は車いす生活、弟はダウン症という家庭環境に、時に押しつぶされそうになりながら猪突猛進する主人公の約10年の歩みを、抜群の演技力で表現し、視聴者に強い印象を与えた。

 その実力に疑いの余地はなく、今後の作品によっては一気にブレークしそうな予感も。

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