ドラゴンボールDAIMA
第3話 ダイマ
10月28日(月)放送分
「ポールダンス」と聞いて、露出度の高い女性がセクシーに踊る姿を思い浮かべる人も多いかもしれない。アニメ「ポールプリンセス!!」を見ると、そんなイメージが覆されるはずだ。エイベックス・ピクチャーズとタツノコプロがタッグを組むオリジナルアニメプロジェクトで、「ポールダンス×歌×頑張る少女たち」をテーマに、ポールダンスに魅了された少女たちの青春を描いている。少女たちが、アクロバティックに踊る姿はセクシーでもあるが、美しく、キラキラしている。可愛く、格好よく、憧れるはずだ。同作のポールダンスを監修したのが、日本のポールダンスのパイオニアとも呼ばれるKAORIさんで、ポールダンスの普及、イメージを変えるために活動してきた。KAORIさんに、ポールダンス、同作への思いを聞いた。
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「ポールダンス×歌×頑張る少女たち」をテーマに、ポールダンスに魅了された少女たちの青春を描くアニメで、「プリティーシリーズ」の「アイドルタイムプリパラ」「キラッとプリ☆チャン」などに参加してきた江副仁美さんが監督を務め、同シリーズのCGを手掛けてきた乙部善弘さんが企画プロデューサー・CGディレクターとして参加。ウェブアニメがYouTubeで配信されており、劇場版アニメ「劇場版 ポールプリンセス!!」が11月23日に公開される。
KAORIさんは、日本ポールダンス協会の理事で、東京・渋谷のポールダンススタジオTRANSFORM(トランスフォーム)の代表。指導者として男女日本チャンピオン、世界チャンピオンを育成してきた。
「ポールプリンセス!!」の関係者によると「ポールダンスアニメはおそらく初めて」といい、KAORIさんは、ポールダンスを題材としたアニメが制作されることが、とにかくうれしかったという。アニメをきっかけにポールダンスのイメージが変わるかもしれない……という思いがあった。
「ポールダンスには、妖艶でセクシーなイメージがあるでしょうね。私は幼少の頃から日本舞踊をやってきたのですが、日本舞踊をやっていると言うと『すごいね!』となるけど、ポールダンスをやっていると言うと、顔をしかめられることもありました。それが悔しくて、いつか国立劇場で踊ってやるぞ!という気合でやってきました。やっと多くの人に見てもらえるチャンスがやってきた!とめちゃくちゃうれしかったです」
そもそもKAORIさんはなぜポールダンスを始めたのだろうか? その経歴は異色だ。
「元々、看護師でして、30歳くらいまで病棟で働いていました。モデルの仕事もやっていて、あるファッションショーで、ランウエーにポールが立っていたんです。『何かやってこい!』となり、見よう見まねでポールダンスをしてみたら、すごく楽しくて。『脱がないポールダンスってあるんだ!』『格好いい!』『またやって!』とお話があって、それが仕事につながっていきました。やるんだったら、もっとうまく!とどんどんのめり込んでいきました。『格好いい!』という言葉が頭に残っていたんです。セクシーというよりは、すごい!と思ってもらいたいという気持ちでした」
当時は、インターネットが普及していたわけでもなく、ポールダンスの情報も少なかった。KAORIさんは貪欲に情報を集めながら、自らの“ポールダンス道”を突き進んでいった。
「当時はYouTubeもなかったし、情報もないので、米国のヒップホップのPVでポールにつかまっているお姉さんが映っていることがたまにあって、それを見たりしていました。海外で活躍している方にも教わりつつ、情報を集めていましたが、ほぼ独学なんですよね。自分でポールを買って、友達のバーで踊ったり、練習したりしていました。踊る場所がないから、ギャラはいりません! チップでいいので……と自分で踊る場所を作っていきました。それを7年くらいやりました。当時、肌を真っ黒に焼き、金髪のおかっぱにして、同じ香水を付けて、キャラ付けをしようとしていました。私のことを覚えてもらおうとしたかったんです」
2013年にはポールダンススタジオTRANSFORMを設立したが、道のりは平たんではなかった。
「35歳で教室を開きました。最初は生徒も少なかったです。その前に講師をしていたので、その流れで生徒はいたのですが、それだけで家賃が払えるわけもないですからね。黒字になるまで、4年以上かかりました。諦めず、勢いだけでやっていましたね。10年以上やっているので、生徒は在籍数だと3,4000人はいます」
ポールダンスを実際に見ると、ダンサーの美しい肉体、アクロバティックな動きに目を奪われる。
「歴史的には、インドのマラカンブという競技がルーツという説もありますし、ダンサーが高いヒールを履いて、ヨロヨロと不安定なため棒につかまって躍り始めたという説もあります。スポーツとして捉えることもあれば、芸術として捉えることもあります。日本では、日本ポール・スポーツ協会はスポーツ寄りで、私が理事を務める日本ポールダンス協会は芸術面に特化しています」
敷居が高そうにも見えるが……。
「年齢、性別、体型、筋肉の有無や身体の柔らかさは全く関係ありません! うちのスタジオだと下は小学校1年生、上は60歳までいます。子供も多いですし、老若男女がやっています。皆さんが思っているよりも難しくありません。力じゃなくて、バランスと遠心力が大事なんです。意外とすぐに回れるようになります」
KAORIさんは「ポールプリンセス!!」で「ポールダンス監修」とクレジットされているが、ダンスを監修しただけではない。KAORIさんやスタジオの講師、生徒などがキャラクターの“元ネタ”にもなっているという。
「2019年頃に初めてお話をいただきました。監督や脚本の方が、なんでポールダンスを始めたか? どういう気持ちで取り組んでいるのか?と生徒たちに取材をして、この作品にはその要素が入っています。スタッフの皆さんに発表会で、衣装、音楽、踊りを見ていただき、そこから生まれたキャラクターもあります。例えば、私は日本舞踊をしていたので、着物姿でも踊る……という話がノアにつながりました。新体操をやっていた子からスバル、ギャルっぽい子がリリア、バレエをやっている子からヒナノ、ユカリになったりしていて、スタジオはそのままTRANSFORMですし、アズミ先生のキャラや髪形も私みたいですし(笑い)。ダンスは、講師と一緒にみんなで作っています」
アニメを見て、驚かされるのは、ポールダンスの動きを忠実に再現しているところだ。アニメならではのカメラアングルや演出も楽しめる。
「ダンサーの動きをモーションキャプチャーしたのですが、指にはセンサーが付いていませんでした。でも、指先の動きまで再現されていて、本当にすごいです! 刀が出てきたり、ステッキが回ったり、投げた扇子が戻ってきたりとか、細やかな動きもすごいんです。さまざまなアングルでダンスを見られるのもアニメならではの表現です」
4月には同作のスペシャルイベントが初めて開催された。ステージにポールが設置され、ダンサーがポールダンスを披露し、声優陣が歌う……というこれまでにないパフォーマンスが印象的だった。
「アニメのイベントは初めてだったので、大丈夫かな?という気持ちもあったのですが、SNSなどで『感動した!』という言葉をいただけたことがうれしかったです。これまでもポールダンスがテレビなどでも紹介されて、盛り上がることはあったのですが、一瞬で盛り上がりが終わるんです。今回、アニメになるというのは、すごく新しいことですし、頑張っている子たちの夢に目を向けていただいたことが、うれしかったです。アニメを見ると、ポールダンスのことを知らなくても、感動していただけるはず」
アニメの盛り上がりを受けて、KAORIさんは「一つの大きな区切りになりました」と話し、「男の子でポールダンスを頑張っている人も多くて、格好よく、芸術的です。性別、セクシュアリティーがいろいろあるのは、当たり前のことで、自然に存在するものだと思っています。男の子のポールダンスにも注目してほしいですね」とポールダンスのさらなる盛り上がりを目指す。
ポールダンスの世界は奥深い。知れば知るほどその魅力に引き込まれるはずだ。
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