プリキュア×いきものがかり:三瓶由布子×吉岡聖恵 大人も感動する「プリキュア」の魅力

三瓶由布子さん(左)と「いきものがかり」の吉岡聖恵さん 
1 / 1
三瓶由布子さん(左)と「いきものがかり」の吉岡聖恵さん 

 音楽ユニット「いきものがかり」の吉岡聖恵さんのラジオ番組「いきものがかり吉岡聖恵のうたいろRadio」(JFN系)に、人気アニメ「プリキュア」シリーズの「Yes!プリキュア5」「Yes!プリキュア5GoGo!」の夢原のぞみ役などで知られる声優の三瓶由布子さんがゲストとした出演した。「いきものがかり」は、同シリーズの20周年を記念した楽曲「ときめき」を手掛けたことが話題になっている。同曲は、夢原のぞみたちの成長した姿を描く新作アニメ「キボウノチカラ~オトナプリキュア’ 23~」のオープニングテーマでもあり、「いきものがかり」は、劇場版アニメ最新作「映画プリキュアオールスターズF(エフ)」(田中裕太監督)の主題歌「うれしくて」も手掛けた。“プリキュアつながり”で三瓶さんがラジオ番組に出演した。番組の収録後、吉岡さん、三瓶さんに「プリキュア」への思いを聞いた。

あなたにオススメ

 ◇これこそプリキュア!と感動

 --吉岡さんは、プリキュアにどんなイメージを持っていた?

 吉岡さん 親族の子供が小学生の時、一緒に遊んでいると、プリキュアの技を繰り出してくるんです。プリキュアは憧れの存在なんですよね。最近、友達になった近所の家族の子供もプリキュアが大好き。知り合いの保育園の男の子も大好きで……と世代を超えてみんなの憧れで、キラキラした存在という印象がありました。

 --20周年記念ソングや劇場版の主題歌のオファーがあって感じたことは?

 吉岡さん 歴史のある作品ですし、自分たちでいいの?と緊張感がありました。リーダー(水野良樹さん)が作品の意図、ストーリーを意識して曲を作り、キラキラした気持ち、前向きな気持ち、ポジティブさを乗せて歌おうとしました。ただ、それだけではないんですね。痛み、影なども含めて繊細に歌いたいという思いがありました。映像が付いた時は感動しました。プリキュアが生きている!と感じたんです。

 --三瓶さんは、曲を聴いて感じたことは?

 三瓶さん 泣いちゃいますよね。いきものがかりさんは、どの曲もそうなんですけど、メッセージがすごく刺さって、曲、歌詞、歌声の強さで「これこそプリキュア!」と感動しました。

 --“プリキュアの生みの親”の東映アニメーションの鷲尾天プロデューサーは、吉岡さんの歌を「悩みを明かしている人の隣に座って、黙って聞いてくれているようだ」とも言っていました。

 吉岡さん うれしいです! そうありたいと思っています。例えば、ライブで一番後ろの席の人も、最前列の人と同じように楽しんでもらいたいという気持ちがあります。どこにいる人に対しても気持ちを届けたい。できるかどうかは、聴いた人にしか分からないですが。

 三瓶さん 私のボイトレの先生に、吉岡さんの歌を「うまいんだよ! 全部の言葉が聞こえる」と自慢されたことがあるんです。どの立場の方ですか?とツッコんでしまうくらい熱かったです(笑い)。でもだからこそ、言葉が刺さるんですよね。

 吉岡さん 褒めていただいて、すごくうれしいです! 一回聴いて分かるようにすることは、目指していますね。

 ◇オトナになったのぞみを演じて

 --プリキュアといきものがかりで共鳴するところもある?

 吉岡さん リーダーが「うれしくて」を書いていた時、みんな個性が違って、目的が違っても、お互いを認め合っている。個性は違うけど、力を合わせるというテーマについて話していました。恐縮なんですけど、私たちもプリキュアみたいなところがあるのかな?と勝手に思っていました。リーダーは、うなずいてはなかったんですけど(笑い)。違う個性の仲間がいて、お互いを認め合う。私たちは、できることが違うし、個性も違うし、性格も違うけど、良いものを作ろうとする。そこは共通点なのかな?と勝手に感じています。

 三瓶さん 「映画プリキュアオールスターズF」は、プリキュアが紡いできたものがあり、20周年だからこそできる作品です。いきものがかりさんもずっと歩んできた中で、だからこそできる曲があるのかなと思いました。ここまで続いてきたもの同士のコラボというのがすごいですよね。

 --「オトナプリキュア」では、これまでキャリアを重ねてきた三瓶さんだからこそ、オトナになったのぞみを演じることができたのでは?

 三瓶さん そういうところもありますね。私たちは、オトナののぞみの年齢を通り越しちゃっているので、キャストの中には、逆にオトナになりすぎないように……と意識している人もいるのですが、私の場合は、あのフワフワしていたのぞみをオトナにしなくちゃいけない!と感じていました。地に足を付けて、とりあえず一旦落ち着いてみよう!と始まりました。

 ◇憧れられるプリキュアの強さ

 --改めて感じるプリキュアの魅力とは?

 三瓶さん プリキュアは、自分で決めた目標、自分で決めたものに対して一歩ずつでも進んでいきます。「Yes!プリキュア5」で、変身できなかった子がいるエピソードがありました。周りに頼られて、しょうがないよね……と変身しようとするけど、自分の意思で変身したいと思っていないから、変身できない。でも、仲間たちがピンチに陥って、仲間を助けたい!私が変身したい!という気持ちになって、変身できるんです。「ときめき」で「世界はいまきらめくよ わたしがそう決めたから」という歌詞がありますが、私はすごく好きで、プリキュアが自分の意思を貫いて進んでいく強さ、格好よさを改めて感じました。プリキュアは憧れられるような強さ、きらめきがやっぱりあるんですよね。

 吉岡さん 大人が見て感じることがいっぱいあるんですよね。大人の事情でしり込みしちゃうこともありますが、信じていることを貫く。それによって人生が変わっていく。そういう気持ちでいたいですし、子供はそうなりたいと憧れる。それがプリキュアの魅力なのかもしれません。大人にも見てほしいです。

 三瓶さん 子供と一緒に見ると、大人が泣いてしまうんですよね。それに20周年でさまざまな挑戦を続けていて、まだまだ進化しているのもプリキュアのすごさでだと感じています。

 --「ときめき」「うれしくて」は、今後も多くの人の心に残り、歌い継がれていくはずです。

 三瓶さん 運動会の曲で使われそう。合唱もいいですね!

 吉岡さん そうなるとうれしいです!

 「プリキュア」シリーズは、普通の女の子が伝説の戦士プリキュアに変身し、さまざまな困難に立ち向かう姿を描くアニメ。第1弾「ふたりはプリキュア」が2004年2月にスタートした。第20弾「ひろがるスカイ!プリキュア」がABCテレビ・テレビ朝日系で毎週日曜午前8時半に放送中。「キボウノチカラ~オトナプリキュア’ 23~」が、NHK・Eテレで毎週土曜午後6時25分に放送されている。「うれしくて」「ときめき」などを収録した「いきものがかり」のアルバム「〇(まる)」が12月13日に発売される。

アニメ 最新記事