T・Pぼん:アニメシーズン2カット公開 凡たちがマヤ文明、壇ノ浦の戦い、トロイ戦争へ 山崎貴、ヤマザキマリ、上田誠コメントも 

「T・Pぼん」の一場面(C)Fujiko-Pro (C)2024 Netflix
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「T・Pぼん」の一場面(C)Fujiko-Pro (C)2024 Netflix

 故・藤子・F・不二雄さんの名作SFマンガが原作のアニメ「T・Pぼん」のシーズン2が、7月17日からNetflixで配信されることを受け、先行カットが公開された。シーズン2では、正隊員に昇格した主人公・並平凡が新たな見習い隊員の安川ユミ子とコンビを組み、ブヨヨンと共に謎に満ちた任務に挑んでいく。公開されたカットには、マヤ文明や壇ノ浦の戦い、トロイ戦争といったあらゆる世界の歴史へタイムスリップする凡たちが描かれている。

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 シーズン2では、凡たちがマヤ文明のピラミッドの遺跡から転落死するマンガ家の救出、トロイ戦争での少女の救出、壇ノ浦の戦いでの平信盛の息子の救出、旧石器時代のクロマニョン人の少年の救出といった任務に挑む。

 原作ファンという山崎貴監督、マンガ家のヤマザキマリさん、劇団ヨーロッパ企画の代表で、劇作家の上田誠さんがコメントを寄せている。山崎監督は「『T・Pぼん』は死んでしまうはずだった人たちの人生をやり直させるお話ですよね。名もなき普通の人を助けるために優秀なチームを組んで、高性能なマシンや装備を用意して。歴史に関わらない人たちを助けるということは、歴史的には助けなくても困らないということ。わずかな人しか助けられないけど、すごく優しいですよね」と話している。

 ヤマザキさんは「(藤子・F・不二雄)先生は無類の歴史好き、とくに古代文明好きというのが強く伝わってくるのはもちろんですが、それだけではありません。人類が歴史の中で起こしてきたさまざまな現象をつぶさに観察し、人間を礼賛するだけでなく、愚かさまでを分かった上で、ユーモアを込めて描かれていますよね。それと歴史書には書かれない、いにしえの人々の中にある愛情や寛容さが必ず添えられている。そこがこの作品のすごさだと思います」と魅力を語っている。

 上田さんは「『T・P ぼん』は言わずもがな、歴史の絶対性を尊重しながら、そこをくぐり抜けるように個人の運命改変の余地を描いた、ハードでハートフルな傑作時間SFです。どの話も、史実のディテールからプロット、アイデアまで、本当にすごい」とコメントを寄せている。

 山崎監督らのコメントは、7月17日発売の公式ファンブック「Fライフ増刊 T・P 本 ~アニメ『T・P ぼん』と藤子・F・不二雄の世界」(小学館)にも掲載される。

 「T・Pぼん」は、1978年からマンガ誌「少年ワールド」(潮出版社)、同誌が誌名を変更した「コミックトム」で連載されたSFマンガで、藤子さんの「ドラえもん」にも登場するT・P(タイムパトロール)隊の活躍が描かれた。平凡な中学生の凡が、未来からやってきた少女リームと出会ったことをきっかけに、T・P隊員として不幸な死を遂げた人々を救うため、過去にさかのぼって歴史を変える大冒険を繰り広げる。

 短編として1989年にアニメ化されており、藤子さんの生誕90周年を記念して約35年ぶりにアニメ化された。シリーズアニメとして制作されるのは初めて。「花咲くいろは」などの安藤真裕さんが監督を務め、「交響詩篇エウレカセブン」「僕のヒーローアカデミア」などのボンズが制作する。シーズン1が5月からNetflixで配信中。

 ◇キャスト(敬称略)

 並平凡:若山晃久▽リーム・ストリーム:種崎敦美▽ブヨヨン:宮野真守▽安川ユミ子:黒沢ともよ▽白石鉄男:日笠陽子▽柳沢:伊藤節生▽白木陽子:白砂沙帆▽ゲイラ:加瀬康之

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