月夜行路 ―答えは名作の中に―
第一話 令和の曽根崎心中!?文学オタクと主婦の旅する推理譚
4月8日(水)放送分
吉高由里子さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマは、最終回「物語の先に」の放送を残すのみとなったが、個性豊かなキャストによる名演、名場面が、この1年間で数多く生まれたことは間違いないだろう。ここでは、
主人公・まひろ(紫式部)の弟・藤原惟規(のぶのり)と、役を演じた高杉真宙さんの足跡(活躍)をたどりたいと思う。
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高杉さんは「平清盛」(2012年)以来、12年ぶりの大河ドラマ出演。第2回「めぐりあい」から惟規役として登場し、まひろとは対照的に勉学が苦手で、ひょうひょうとしていながらも、常にまひろのことを気にかけている“姉思いな弟”を好演し続けた。
言い回しは現代語に近く、のんびり屋な性格も手伝ってか、今風に語尾を伸ばして話すこともしばしば。いい意味で“軽さ”のあるキャラクターで、いるだけで場が明るくなったり、風遠しが良くなったりと、出番以上に作品にとってなくてはならない、まひろら家族にとっても、視聴者にとっても“愛すべき存在”となっていった印象だ。
シーンとしては“姉上”まひろとの会話が多く、あえて空気を読まない、“芯を食った”発言も少なくなかった惟規。
その役回りについて、高杉さんは「(佐々木蔵之介さん演じる)宣孝さんの浮気現場を見たときの話をしたときも、姉上を思っての言動だったり。やっぱり家族が一番大切で。家族を思って言ったことが災いを招いてしまったりもしますが、一番は姉上、父上のためというのが大きかったと思います」と話している。
そんな惟規の活躍(?)で忘れてはならないのが、第35回「中宮の涙」で描かれた斎院の中将とのラブロマンスだ。
恋人との密会がバレて、身の危険にさらされるが、まさかの「歌」を詠んで回避と、この展開について、高杉さん自身は「ギャグ」と捉えていたものの、身分違いの恋に身を焦がす惟規の情熱的な一面が垣間見えるシーンにもなっていた。
さらにショッキングだったのが、39回「とだえぬ絆」で訪れた“突然の別れ”。
同回で惟規は、まひろの娘・賢子の「裳着の儀」を見守ると、父・為時と共に為時の新しい赴任地の越後へと向かうが、途中、体調が急変。何とか越後の国府へとたどり着いた惟規だったが、「都にも、愛しい人がたくさんいるゆえ、何としても生きて帰りたい」と歌に残しながらも、力尽きてしまう。
惟規の辞世の歌を受け取ったまひろは涙し、乳母として、幼いころから惟規を溺愛してきたいとが、泣き崩れて嗚咽を漏らしたが、いと役の信川清順さんは惟規について「やっぱりすごく人に愛されていて、人を愛していた方」と位置づけ、その死を「すごくありえないっていうか。ショッキングすぎる出来事」と悲しんだが、視聴者も同じ気持ちだったのではないだろうか。
「光る君へ」最終回「物語の先に」は、12月15日に15分拡大で放送。
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