俳優の鈴木亮平さん、有村架純さんが初共演で兄妹役を演じた映画「花まんま」(前田哲監督)。亡くなった父との約束を胸に、妹を守り続けた兄・俊樹を鈴木さん、幼少から別の女性の記憶がある妹のフミ子を有村さんが演じた。東大阪を舞台とした作品で、関西出身の2人はどのような思いでこの映画と向き合ったのか、そして互いが考えるきょうだいの大切さを聞いた。
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ーー映画の原作は第133回直木賞を受賞した朱川湊人さんの短編集ですが、オファーを受けて台本を読んだ時はどのような思いを抱いたのでしょうか。
鈴木さん 良い話だなと思いました。それが一番ですね。考え尽くされた面白い話になっていますし、伏線も回収されて最終的にすべてが感動につながっていく。関西の話で久しぶりに地元の言葉でお芝居できるのが楽しみでした。関西人の良いところを、誇張せずにリアルな兄妹の感じをお届けしたいなと思いました。
有村さん 良い脚本、良いお話だなと思いました。その中でもクスッと笑えるような世界観が好きだなと思いました。久々に家族のストーリーに出会えましたし、もともと家族ものの作品は好きですが、人情味あふれる関西節もありますし、個々のキャラクターもしっかりしていて、楽しみながら読める本でした。
ーー鈴木さんは兄と妹、有村さんは姉がいらっしゃいますが、実際にきょうだいがいるからこそ演じやすかった部分はありますか?
鈴木さん もし実際に妹がいなかったら、「妹~!!」って可愛がっちゃったかもしれないですね。「こんなことしないよな」とか思いながら演じましたし、兄妹だからこその距離感ってあるかな、と。
有村さん 姉とは一緒に出かけたり、お洋服をプレゼントしたりできますけど、兄だったら頻繁に連絡とらないよな~とか。こんなに会わないよな~とか。異性の兄がいたら、こんな感じだったのかなと考えながら演じられました。
ーー実生活できょうだいがいて良かったと思った瞬間やエピソードはありますか?
鈴木さん 2個上の兄がいるんですけど、兄はシャイで小学校に入学する時も泣いていて。僕はそれを見ていて、兄がたどった道をたどるだけだったので楽でしたね。自分が小学校に入学したら兄の友達とも仲良くなれましたし、今思うと学校生活が楽だったなあと思います。
有村さん 時間があればお互いの家を行き来したり、お茶したり、くだらない話もしていて。友達とは違った話し相手になってくれますし、何を言っても受け止めてくれます。そういうのって姉妹にしかない何かがあるのかなと思います。
ーー今回は兄妹役でしたが、また共演する機会があればどのような役を演じたいですか。
鈴木さん 憎しみあってバトルするような……夫婦スパイですかね。聞いたことある内容ですが(笑)
有村さん 「めぞん一刻」ができるなら、ぜひやりたいですね。
鈴木さん 俺、もう42歳だよ(笑)
ーー映画にはオール阪神さん、オール巨人さんが出演されています。「上方漫才大賞」を史上最多の4度も受賞している“レジェンド”との共演はいかがでしたか?
有村さん こんな機会、一生に一度だと思います。小さい時からのレジェンドで、ずっとテレビで見ていましたし、サービス精神がすごかったです。一緒のシーンはあまりありませんでしたが、メーキングカメラに向かってギャグを収められていて(笑)。すごく楽しかったです。
鈴木さん 人への思いやりとか、礼儀とか、揺るがぬものを持っているとお見受けしました。パワーもあれば包容力もある。大御所だけど緊張するというわけではなく、子供の頃からずっといた、ずっとギャグをやってくれていたおっちゃんのような。なじみがあるので安心感がありましたね。
ーー兄姉愛、家族愛、結婚……さまざまなテーマがちりばめられている作品ですが、お二人が映画を通して伝えたい思いを教えてください。
鈴木さん この話はいろんなところで感動できるんですが、命の話だなと思うんですよ。大切な人を亡くされた方や、子供が生まれた方……そういう方にもぜひ見ていただきたいです。兄妹愛の話ですが、裏にはもっと深いテーマが隠されているので、花まんまの世界にはいっていただけたらうれしいです。
有村さん いろんな方の人生の話なので、見てくださった方がどのキャラクターに感情移入できるかはそれぞれだと思いますが、どの世代でも、男女問わず響くものがあるのかなと。映画を見た後に、大切な人を思ってくれたらうれしいなと思います。
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