解説:「あんぱん」豪ちゃん役の細田佳央太 日曜劇場、大河ドラマ経て、朝ドラでも好演の23歳 今後の活躍ますます楽しみに

連続テレビ小説「あんぱん」で原豪を演じる細田佳央太さん (C)NHK
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連続テレビ小説「あんぱん」で原豪を演じる細田佳央太さん (C)NHK

 NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第6週「くるしむのか愛するのか」(5月5~9日)が放送され、河合優実さん演じる蘭子と、細田佳央太さん演じる“豪ちゃん”の恋模様が話題となった。SNSでは「朝ドラ史上に残る名シーン」との声も上がったが、豪役で注目を集める細田さんのこれまでの活躍を振り返ってみたい。

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 ◇「ドラゴン桜」で強いインパクト 視聴者の胸打った「どうする家康」の最期

 細田さんは2001年12月12日生まれで、4歳から子役として芸能活動を始めた。2019年公開の映画「町田くんの世界」(石井裕也監督)で、1000人以上が参加したオーディションから主演に抜てきされ、その後、数々の話題作に出演している。

 注目を集めたのは、2021年4月期のTBS系日曜劇場「ドラゴン桜」。メインキャストの学生で昆虫が大好きな心優しき“健太くん”を、髪を丸刈りにし、体重も約12キロ増量して演じた。

 それ以前と比べ、雰囲気をガラリと変えた細田さんの演技は当時、視聴者に強いインパクトを残す。だからなのか、今回「あんぱん」の“豪ちゃん”と「ドラゴン桜」の“健太くん”を同一人物が演じていると気づいていなかった視聴者もいたようで、SNSでは「豪ちゃんてドラゴン桜の健太くんだったのか!」「豪ちゃん役の細田佳央太くんって、『ドラゴン桜』の健太と同一人物なの!? 知らなかった……衝撃!」「豪ちゃん、ドラゴン桜のあの子かー。気づかなかった」といった声も上がっている。

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 細田さんの知名度をさらに高めた作品がもう一つ、2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」だ。初の大河ドラマ出演で、主人公の家康(松本潤さん)と瀬名(有村架純さん)の息子の信康を演じた。

 信康は父を支え、家族を守り、徳川家のために強く生きようとする心優しき勇敢な青年だったが、果てしない殺し合いが続く戦乱の世に生きる中、心のバランスを失っていき“闇堕(お)ち”。通りすがりの僧を斬り殺すなど暴走の果て、最期は母・瀬名と共に自死を選ぶ姿が、視聴者の胸を打った。

 ◇蘭子役・河合優実が明かした素顔 芝居への真摯な姿勢が垣間見え

 そんな細田さんが、朝ドラに出演するのは「あんぱん」が初めて。ヒロイン・のぶ(今田美桜さん)の実家の朝田石材店に住み込みで働く石工・原豪として、のぶの妹・蘭子ともどかしい恋模様を展開。しかし時は戦時中、豪のもとにも赤紙が届き、出征する前日にようやく蘭子と思いを通じ合わせた。

 “豪ちゃん”は朝田家にとって欠かせない存在であり、それは視聴者の間でも同様。SNSでは無事の帰還を祈る声が相次いでいるが、それもひとえに細田さんの好演あってだろう。

 5月9日放送の「あさイチ」に細田さんが出演した際、蘭子役の河合さんがVTRで登場し「とにかく真面目。カットがかかった後も『今ので良かったのかな?』と(悩んでいる)」と素顔を明かしていたが、細田さんの芝居への真摯(しんし)な姿勢が垣間見えるコメントだ。現在23歳、これからの活躍がますます楽しみな俳優の一人だ。

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