二宮和也さんがこのほど、東京都内で行われた6月17日に発売される自身初の新書「独断と偏見」(集英社)の取材会に出席。2023年秋に独立し、個人事務所を立ち上げた二宮さんが、本書の中で、故・ジャニー喜多川さんについて言及した理由を明かした。
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「独断と偏見」は、40代になった二宮さんが、これまで考えてきたこと、いま考えていることを縦横無尽に語った1冊。旧知の仲である担当編集の野呂望子さんがインタビューを担当し、10個の四字熟語をテーマに、計100個の問いと向き合った。
本書の中で「いま、いちばん会ってみたい人は?」の質問に、ジャニー喜多川さんの名前を挙げ、一連のジャニーズ事務所問題について言及し、事務所を壊したことについて「誠心誠意謝ってもらいたい」と語った二宮さん。その理由について聞かれると、「僕、基本的に会いたい人ってもうこの世に存在していない人が多くて。存在していたらどこかで会えるんじゃないかと思っているので、誰だろうなと思ったときに(思い浮かんだ)」と明かす。
「この本を作るきっかけとまでは言いませんけど、大元にいる人なので。あの人が人様に迷惑をかけずに生活してくれていれば、僕がずっと所属していた事務所もなくならなかったし、僕がこういう道(独立)をたどることもなかっただろうし。『何にも言わないんだよな、なんでかな』『謝られたことないな』って、世間様で言われているような事柄とは別軸で、彼にはそう思っていたので。僕自身、それこそ彼が生きていたときから、けんかもするし、言い合いもするし、自由に発言していたタイプだったので、『謝ってもらいたい』という言葉が出てきたんじゃないかな」
さらに「これは僕の完全なる偏見ですけど」と前置きした上で、「謝ってもらいたいタレントはいっぱいいたんじゃないかなと思っています。でも言えない人たちもいるし、言いたくないっていう人もいるだろうし、センシティブだなと思ったけど、僕に対してこの問題のセンシティブさはそこまでなかったので、質問された時に『謝ってほしい』ってお答えしたという形ですね」と説明した。
「もしも実際にジャニーさんに会えたら、どんな反応をすると思うか?」と問われると、「謝るんじゃないですか? 謝れる人には謝ってもらいたいですし、そういうある種のピュアさがあったからこそ大きくなった会社、タレントたちだと思うので。僕は今、変な形で所属しているんですけど、そういう自由さを与えてくれる社風だとは思う」と返答。
「世間様で言われている問題に対しても謝っていただきたいと思っているし、みんなそうじゃないかなと考えています。ただ、僕はどちらかというと役職がどうこうではなく、1対1の人間として話したいかな。その後に役職を背負ってもらって対応するっていうことはもちろんですけど、その前に全部外した状態で、1対1でそういう話ができたらなって。死んじゃっているのでなんとも言えないんですけど、そういう意味合いはありました」
「独断と偏見」は、新書判、192ページ。価格は1100円。