アレン様:人並み外れた文才は「天性のもの」 少年院時代は作文の発表会で最優秀賞に “クリマン語”誕生の経緯も明かす

アレン様
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 唯一無二のビジュアルと、自分を貫く言葉、独自のカリスマ性で多くの熱狂的ファンを集める“大物マダムタレント”のアレン様。現在発売中のエッセー「幸せになりたいとほざくァンタ達へ」(幻冬舎)は、アレン様が考える「幸福論」をつづり、好評を博している。読む者をひき付ける文才は「天性のもの」と語るアレン様が、エッセーに込めた思いや、少年院時代のエピソードなどを語った(インタビュー前後編の前編)。

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 ◇3冊目の著書は「100パーセントを出し切った」

 これまでに2冊の著書を発売し、そのたびに「人生が変わった」「生きやすくなった」などと口コミで話題を集めてきたアレン様。自身3冊目の著書となる本作は、ウェブでの連載から書籍化されたものだが、「気合の入れ方としては、初めて本を出したときと同じぐらい。手抜きは一切していない、私の100パーセントを出しきっている本」と力を込める。

 「どのくらい本気かと言うと、担当編集の方がこのプロジェクトから降りるか降りないかというくらい、『やるんだったらちゃんとやって?』とブチぎれたこともあるの。編集者さんが担当された本でもあるけど、大前提で私の本なので、変なものを生み出したくないじゃない? 生半可な気持ちで携わってほしくないという気持ちがあって、泣かせてしまうくらい強く言いました。それぐらい熱意を持って向き合った本です」

 「幸せの基準をあえて低くもうけている。起きた瞬間に晴れだったら超幸せ」と語るアレン様の“哲学”が詰まった文章はもちろん、掲載する写真やデザインなど、ビジュアルにも徹底的にこだわったといい、「何と言っても豪華な衣装が見どころ」と語る。

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 「着用しているドレスも、6人がかりで30分くらいかけて着ているの。花火を実際に打ち上げた豪華な演出、ホテルのロビーや崖で撮影した壮大な絵がたくさんちりばめられていて、私にしか出せない世界観になっています。1年半の間に3冊とカレンダーも発売しているので、別物にしたくて、思いきってアートに振り切っています。表紙の写真で塗っている真っ黒なリップグロスはなかなか売っていないんだけど、メークさんが探してきてくれて。私は唇が大変でかいザマスので、1本使い切るくらいたっぷり塗っております」

 華やかなドレス姿からプライベート感あふれる写真まで、アレン様の多彩な魅力が楽しめる仕上がりとなっており、15冊も購入した“クリマン”(=アレン様のファンの呼称)もいるという。

 「その方たちは15冊を友人に配るんですよ。“布教”ですよね。『救われたくない?』みたいな(笑)。それを読んで新たに私の魅力に気づいてくれた方が、誰かに勧めてくれたらさらに本が売れるでしょ。そういった意味でも、複数冊買ってくださる方には本当に感謝ですね。クリマンは平均でも3~4冊くらい買ってくれていて、本当にありがたいです。なかなかないですよ、アイドルじゃないんだから。ただの30代男性に(笑)」

 ◇「国語が昔から一番好き」高い文章力のワケ

 中学時代に非行に走り、少年院に入ったエピソードなど、自身の壮絶な過去を赤裸々に語っているアレン様。人並み外れた文才は、当時から際立っていたようだ。

 「実は、全教科の中で国語が昔から一番好きだったの。なおかつ少年院でね、発表会があるんですよ。自分が書いた作文を暗記して、みんなの前で発表するの。私、全部最優秀賞だった。だから文章が大好きだったの。文章力はたぶん、天性のものだと思っています」

 アレン様と言えば、半角カナや絵文字、言葉遊びのような独特な言い回しを多用する“クリマン語”でつづられる文章が特徴的だが、そんな個性あふれるクリマン語はどのようにして生まれたのだろうか。

 「私って本当におかしなことばっかり言うの。ネックレスのことを“ネクレリアコルサージュ”って言ったりとか。だから『呪文?』とか聞かれるんだけど、そういうパッと出る言葉が自然とクリマン語になっていったのよ。たとえばアルバイトって普通に言うと面白くないけど、語尾に“リァ”って付けて。だったら社会の授業で学んだ“リアス式海岸”を突っ込んじゃって、“アールバイトリァ(ス式海岸)”みたいな。そんな感じで生まれました」

 そんなユニークなクリマン語も楽しめる本作だが、「現代の若い子たちも含めて、私と同世代の30代、40代……みんなに超突き刺さる1冊になりました」と自信をのぞかせる。

 「男性、女性、年齢に関わらず、どんな人にも読んでいただきたいのは間違いないんですけど、あえて10代、20代の方とか、まだ明確な目標、自分がどう生きていきたいのかが定まっていない方に、すごく読んでほしいと思います。人生が変わる本になると思います」

 アレン様自身、少年院時代にたくさんの本を読んだそうで、その時に得た知識が「今の自分に生きている」という。

 「あの当時の私が、本からたくさん助けられて、今もそれが生きている部分があるように、この本を読んだ中学生が30代、40代になったときに、心に残り続けるような本になったらいいなと思っています」(後編に続く)

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