葬送のフリーレン:種崎敦美×市ノ瀬加那×小林千晃インタビュー 「この3人でよかった」 第2期でも「独特のいい空気」

アニメ「葬送のフリーレン」に出演する(左から)小林千晃さん、種崎敦美さん、市ノ瀬加那さん
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アニメ「葬送のフリーレン」に出演する(左から)小林千晃さん、種崎敦美さん、市ノ瀬加那さん

 「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中のマンガが原作のテレビアニメ「葬送のフリーレン」の第2期が、日本テレビのアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」で、1月16日から毎週金曜11時に放送される。勇者とそのパーティーによって魔王が倒された“その後”の世界を舞台に、勇者と共に魔王を打倒した千年以上生きる魔法使い・フリーレンと、彼女が新たに出会う人々の旅路が描かれた同作は、テレビアニメ第1期が2023年9月~2024年3月に放送され、大きな反響を呼んだ。フリーレン役の種崎敦美さん、その弟子の魔法使いフェルン役の市ノ瀬加那さん、戦士シュタルク役の小林千晃さんに、第1期を振り返ってもらいつつ、第2期について聞いた。

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 ◇田中敦子さんが演じたフランメへの思い

 --第1期は大きな反響がありました。

 小林さん 種崎さんは知人から連絡があったと言っていましたよね。僕も普段はアニメをあまり見ない方からも「見ました」と言ってもらえたことがありましたし、本当に老若男女、いろいろな人に見ていただいているんだと感じています。

 種崎さん 私は、弟の会社の人のお子さんがフリーレンを好きになって、九州の方なのですが、「フリーレン展はいつやるの?」と弟を介して聞いてくれたこともありました。お子さんと一緒に親子で楽しんでくださってて。そういう方はほかにもたくさんいらっしゃるんだろうなと思います。放送前は、「親子で楽しむ作品」になるとは思っていなかったですしね。

 小林さん 難しいテーマもあるけど、お子さんにも見ていただけているんですよね。派手なバトルもあったり、いろいろな魅力がありますし。

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 市ノ瀬さん いとこの娘さんが中学生になったところで、普段はそこまでたくさんアニメは見ない子なんですけど、見てくれていて、いとこから定期的に連絡があるんです。娘さんが描いたフリーレンやフェルンの絵が時々送られてくるのが、最近の楽しみになっています。美術部に入ったみたいで、どんどん絵がうまくなっていて、また送られてくるのを楽しみに待っています。

 種崎さん 思い出したのですが、友達の子供がアウラの絵を送ってくれました。フリーレンじゃなくて(笑)。

 小林さん 老若男女、アウラが好きなんですね。ただ、これだけ反響があると、プレッシャーもあります。

 --見る度に発見があったり、心にジワジワ染みて、涙が出るポイントが変わったりもします。第1期で、印象に残ったセリフやシーンは?

 小林さん 最初に思い浮かべるのは、田中敦子さんが演じられたフランメです。その時その瞬間は、当たり前のものや日常として受け入れていて、刹那的に素敵だなと思っても、しみじみいいな……となることは少ないじゃないですか。もうその軌跡をたどれなくなって、見られなくなると改めて分かった後に見ると、いろいろ感じるものがあり、自然と涙が流れ、切なくなる。もっと見たかったなどいろいろな複雑な感情が生まれ、時間がある程度たってから見たら、聞こえ方、見え方がまた違っていて、何度も見たくなり、聞き入ってしまいます。より輪郭を帯びて伝わってきて、勝手に解釈したくなり、心に響いてきます。「葬送のフリーレン」は劇的なシーンも多いけど、なんてことないことが人の心を動かし、未来を変えるというのがテーマの一つとしてあって、千年以上も生きてきて、心が動くことが少なかったフリーレンが、心を動かされるのは、衝撃なことではなくて、近しい人の温かい言葉だったり、花畑を出す魔法だったりして、そこにしみじみ感じるものがあります。

 種崎さん 今も見る度に感じることがあって、毎回全然違うところで泣いちゃいます。アフレコ中は作品作りに集中しているのもあって、感傷的なことは後回しにしているのですが、久しぶりに小さな頃のフェルンを見て泣いちゃったり、何でもないところで涙が流れてきたり、何年も先のフリーレンのことまで考えて泣いちゃうんですよね。中でも特別好きなのは、フェルンが風邪を引いてしまうエピソードです。キレイな氷柱桜を見て「フェルンにも見せたかった」と、シュタルクとフェルンのことを話をしている時間が好きです。第26話の、フリーレン目線でフェルンと会話しているシーンも好きです。フェルンしか画面には映ってないのですが、師匠が弟子を見てるんだと分かる画面の作り方で、フリーレンの中でフェルンは特別なんだなと感じます。

 --フランメのシーンは?

 種崎さん 全部ですね。でも10話でのフランメとのやりとりは特に印象に残っています。「奴らは卑怯だ。ならば私たちはそれ以上の卑怯者になればいい」は、数あるフランメの素敵なセリフの中でも私に一番刺さりました。

 --市ノ瀬さんは?

 市ノ瀬さん フェルンを演じた身としては、フェルンの成長が印象に残っていて、第1期でフェルンを演じていた時は、フェルン視点で物語をずっと見てきたので、成長を感じますし、それに合わせてお芝居の変化もつけていました。第1期が終わって、自分の中で落ち着いたタイミングで改めて見返すと、こんなに成長は尊いものなんだ!と強く感じます。子供の頃、あんなに小さな体で、周りの人の死を経験して、覚悟を持って一人で生きていこうとする瞬間など振り返ってみると、フェルンの成長にウルウルします。

 ◇小林千晃はムードメーカー?

 --第2期の収録では久しぶりに3人が集まった?

 小林さん アニメの収録では1年半ぶりくらいですね。

 市ノ瀬さん 第1期の後も定期的にゲームやコラボなどの収録はあったのですが、3人では久しぶりでした。

 種崎さん でも、久しぶりだね!ドキドキ!とかはなくて、フェルンやシュタルクがしゃべればごく自然と自分からもフリーレンが出てくる……ような感じだったと思います。千晃さんの提案のおかげで、第2期にして収録で座る場所がようやく決まりました。第2期は、3人がメインになるお話も多くなりますし、3人の席が近くなってギュッと座れたことが、私は大きかったと思います。ありがとうございました!

 小林さん 市ノ瀬さんが種崎さんにそっと話しかけられる頻度は高くなったんじゃないかな。隣に座ってるから。

 市ノ瀬さん 端に座ろうとしていた私を小林さんが種崎さんの隣に連れて行ってくれました。ありがたいことです。

 小林さん せっかくですからね。

 種崎さん (小林さんは)我々にも気を遣いつつ、ゲストで来てくださる先輩方とも積極的にコミュニケーションを取ってくださいますし。

 市ノ瀬さん 先輩も後輩も関係なく接していますよね。

 --小林さんはシュタルクっぽいところがある?

 種崎さん ありますけど、主にデリカシー的なシュタルクが分かっていない部分とかは、さすがにシュタルクよりは分かるのでは(笑)。

 小林さん 似た要素はあるかもしれませんね。10代後半とかに似たような経験をしてるから理解はしてるかもしれません。あそこまでじゃないですけど(笑)。

 種崎さん あの雲、うんこみたいみたい!とか。

 小林さん それはないですけど(笑)。

 種崎さん えー! あってほしかった(笑)。

 市ノ瀬さん でもシュタルクっぽいなとアフレコ現場で思うことはあまりないですよね。

 小林さん アフレコ現場でシュタルクっぽかったらヤバいですよ(笑)。

 種崎さん 千晃さんがいると、場がにぎやかになるっていうのはありますね。

 市ノ瀬さん ムードメーカー的なところはシュタルクっぽいかもしれませんね。

 ◇何気ない日常を重ねて

 --第2期の収録を経て、改めて感じた「葬送のフリーレン」の魅力は?

 小林さん 第2期は、フリーレン、フェルン、シュタルクによりフォーカスしているところもあって、この3人でよかったとしみじみ思うことが多かったです。フリーレンは、フェルンとシュタルクのかつての師匠である、ハイターとアイゼンら勇者パーティーとかつて訪れた場所に、フェルンとシュタルクを連れてもう一度行ってみるところを含めて、仲間のために親孝行をしているような描写もあります。フリーレンの温かい部分も描かれていますし、この作品をより好きになっていただけるはずです。

 市ノ瀬さん 第2期は日常にフォーカスしていて、何気ない日々がいかに尊いかと感じるところもあります。キレイな景色を一緒に見たり、一緒においしいものを食べたり、そういう瞬間の積み重ねの大切さを感じます。フリーレンが回想するのは、何気ない日常の一部だったりするのは、フリーレンとフェルン、シュタルクの何気ない日常が重なって、フリーレンの思い出になっていく。そう感じるシーンがあります。

 種崎さん 何気ない日常もそうなんですけど、“あえてやりにいっているな”というやり取りも多いんですよね。ヒンメルたちと一緒に旅をしている時もそうで、やらなくてもいいことでもあえてやろうとする、その方が楽しいから。ミミックにしても、あれはフリーレンがあえてやっているんだと私は思っています。そうした方が楽しいから。第1期からもちょこちょこありましたが、第2期でも3人の中でそういうやり取りがあって、フェルンとシュタルクはちゃんと拾ってくれますし、何かしら反応してくれるから、本当に独特の、いい空気の3人だなと改めて思いました。それが後になって思い出した時になんだかクスッとできちゃう、少し寂しくても。「葬送のフリーレン」は、そういう作品だと感じています。

 ※種崎敦美さんの「崎」は「たつさき」

阿仁間満/MANTANWEB


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