呪術廻戦 死滅回游 前編
第52話「熱」
1月29日(木)放送分
アニメ「ペンギン・ハイウェイ」などのスタジオコロリドと、山下清悟監督率いるスタジオクロマトによるオリジナル長編アニメ「超かぐや姫!」が、Netflix映画として世界独占配信されている。古典「竹取物語」にちなんだストーリーの“音楽アニメ”で、ヒット曲「メルト」などで知られるクリエーター集団「supercell(スーパーセル)」のryoさんをはじめとした豪華ボカロPが楽曲提供した。クライマックスにかけての“どんでん返し”の展開も話題になっている。同作を手がける山下監督は、テレビアニメ「呪術廻戦」第1期のオープニング映像や、「ポケットモンスター ソード・シールド」のオリジナルアニメ「薄明の翼」で注目を集めた新鋭で、今作で初めて長編アニメに挑戦した。山下監督に作品に懸ける思いを聞いた。(※インタビューには本編のネタバレが含まれます)
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「超かぐや姫!」は、“歌”で繋がる少女たちの絆の物語。都内の進学校に通い、バイトと学業の両立に励み超多忙な日々を送る17歳の女子高生・酒寄彩葉は、ある日、七色に光り輝くゲーミング電柱の中から出てきた赤ちゃん・かぐやと出会う。大きくなったかぐやは、彩葉も憧れる大人気ライバー・月見ヤチヨが管理人を務めるインターネット上の仮想空間・ツクヨミでライバー活動をしたいと言いだし、彩葉はその活動を手伝うことになる。彩葉がプロデューサーとして音楽を作り、かぐやがライバーとして歌うことで、二人は少しずつ打ち解けていく。
山下監督は、3Dのカメラワークを生かした迫力のアクションを得意としており、「超かぐや姫!」も仮想空間でのバトルが見どころの一つとなっている。
「自分のアクション的な魅力を生かしたいというところで、最初にイメージしていたのがラストライブなんです。歌いながら戦うというシーンなのですが、これは伝統的には『マクロス』という作品がありますが、ドラマを盛り上げた上で強みのあるシーンを描くというイメージを持っていました。歌唱と戦闘をダブルでやるには、アクションの技術者がかなり揃っていないといけない。アニメの世界は、歌唱シーンはモーションキャプチャーを使ってなんとかなるのですが、アクションは何ともならないところがあるんです。自分はアクションができる人間なので、そこは絶対に生かしていきたいと」
ラストライブで戦う必然性を持たせるために、その前段階で戦闘シーンを描いたという。約14分にわたる戦闘シーンで、カット数は300カットを超える。
「大事な主人公の成長を描く上でもバトルは必要だろうと考えました。全て3DBGといって、普通の描きのBG(背景)ではなく3Dで開発したBGを使っているのですが、カメラをいくらでも動かせるという利点があるんです。これまでの作画の制約を超えたところで演出ができるので、作っていると楽しすぎてこんなカット数までいってしまいました(笑)。歌唱もアクションも、どっちも手抜きしたくなかったので」
同作は、「竹取物語」、仮想空間、アイドル、音楽など、かなり要素の多いてんこ盛りの作品だが、ストレスなく最後まで見られる印象だ。山下監督は「正直あまりうまくいってないかもと思っているところもある」と言いながらも、「キャラクターのライン、キャラクターから見てどう思ったか?という感情のラインで作っているからまとまりがあるように見えるのかもしれない」と語る。そもそも同作は山下監督の「キャラクターものをやりたい」という思いから企画が始まった。
「舞台装置としてSFやVR、戦闘などがありますが、それはあくまで舞台装置であって、中心にあるのはかぐやと彩葉の関係です。そこは守りました。というか、そうでないと僕が見れないから、ほかのところに行っちゃうとつまんないからというのがあるかもしれないです」
山下監督は、キャラクターの感情の動きを「バカ丁寧に、愚直に」描こうとした。
「最近のアニメであれば、『ここはシーンを飛ばしたりするんだろうな』と思うようなところも、丁寧にやりました。特にヤチヨカップへの参加を宣言するまでのパートは、最初に作品の全容を知らない状態で見ると若干タルいと思われる瞬間もあると思うんですけど、そこはむしろ口コミで広がって見てほしいというところもあるので、Netflixの作品としてはちょっと異色のタイプだろうなと思います。古(いにしえ)のノベルゲームみたいな作り方というか。それを意識して作っています」
山下監督は、「この作品で本当にやりたかったのが、キャラクターの変化、関係性。ヤチヨの過去が明らかになる流れなんです」と語る。
「この流れがないと、2時間映画の感動のレベルで終わってしまう。これがあることで、もう一回見れる。もう一回その視点で見ると、全く別の印象になるので240分楽しめるんです。そうすると、120分の映画の感動のラインの限界を超えられるんです。短い時間で最大の効果を出すには、そういう仕掛けにするしかない。ヤチヨの余白を想像することで、感動が視聴者の中で広がることを考えていました」
1本の映画を見た時の満足感、感動のその先を行く。山下監督は「それがないとオリジナル作品を作る意味がない」と力を込める。山下監督のアイデアの源泉となっているものもまたノベルゲームであるという。
「核になっているのはそこです。ノベルゲームをめちゃめちゃやってきた人間なので。ただ、ノベルゲームって日陰者というか、あまり表に出てくるものじゃなかった。それが、新海誠さんの『君の名は。』を見て、初めてノベルゲーム的な感覚を大衆向けにリライトして作った作品が出てきて『これが受けるんだ』という感覚があったんです。虚淵玄さんの『魔法少女まどか☆マギカ』もそうですよね。その感覚が結構使えるんだなという感じに今はなっていて、積極的にそこを掘り起こしていくという作業をしています」
「超かぐや姫!」でキャラクターに寄り添い、丁寧にその変化を描こうとした山下監督。アニメを制作する上で大事にしているのは「ストーリーラインにキャラが負けないようにすること」だと語る。
「自分が作品を見ていて一番腹が立つ時って、状況に負けてキャラクターが変わってしまう時なんです。展開によって性格がねじ曲げられる瞬間があって、それは単純に心が折れてしまったということではなくて、作者の都合で曲げられていると感じる時があるんです。それはやっぱり避けたい。ただ、すごく好きなキャラが物語に負けて別の性格になってしまった時の悲しさをメタ的に扱った作品を作りたいとは思っています。変えられちゃった人って、すごく切ないんですよね。これは、普遍的に受け入れられる可能性がある感覚だなと思うので、自分の作家としてのテーマになるかもしれません」
山下監督は「超かぐや姫!」の制作を振り返り、「この企画はアニメ業界人が出すには結構きつい企画」とも感じているという。
「誰もが知っている『竹取物語』がモチーフになっていますし、高畑勲さんが『かぐや姫の物語』を作っているし、細田守さんが『サマーウォーズ』をやったじゃないですか。どっちも意識されてしまう。『もうやっているから』と思うと精神的にもこの企画は出しづらい。その心理的な障壁を超えて、かぐや姫とメタバースの要素を組み合わせたからこそ、ワクワクする世界観を作れたのかもしれません。僕にとっては全てが挑戦でしたし、技術的な面でも、ものづくり的な面でも、一つとしてもうやったことがあるということはなかった。うまくできているとも思わないですけど、キャラクターは描けたと思うので、映像は忘れてもらってもいいんですけど(笑)、頭の中にキャラを思い出していただければと思います」
「超かぐや姫!」で届けたい思いを聞くと、「あまり届けたいと思って作ってないのかもしれない。僕はとにかく隠したがりというか、あまり表に一番深い層を出すのが苦手なので」とした上で、「暗いヤツが明るい振りしてるのってエモくない?みたいな。そこに尽きるのかもしれないですね」と語っていた。(しろいぬ/MANTANWEB)
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