ダンダダン
第7話「優しい世界へ」
11月14日(木)放送分
声優や歌手として活躍する水樹奈々さんが主人公・小夜役を演じる人気アニメ「BLOOD」シリーズの最新作「劇場版 BLOOD−C The Last Dark」(塩谷直義監督)が公開中だ。テレビアニメからこの役を演じている水樹さんは、アニメのときは一切先のストーリーを知らなかったといい、「まさかこんなどんでん返しが待ち受けているなんて、という衝撃的な展開だった。映画は、テレビシリーズを見た人には回答編になりますし、初めての方にも入っていける展開になっています」とその魅力を語った。(毎日新聞デジタル)
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「BLOOD」シリーズは、00年に劇場版アニメ「BLOOD THE LAST VAMPIRE」、05年にテレビアニメ「BLOOD+」、09年に実写映画「LAST BLOOD」が公開され、男性をはじめ、女子中高生からも支持された作品。「BLOOD−C」は、マンガ創作集団「CLAMP(クランプ)」が手掛け、11年に放送されたオリジナルアニメだ。
作品について、水樹さんは「ものすごく激しいアクションだけではなく、人間模様や複雑な心理描写がある。小夜ちゃんは、とても演じがいのあるキャラクター」と話した。物語の展開を知らない分、感情移入できたといい、「ただ目の前の事件に必死に立ち向かって行ければいい。結末を知らなくてよかった」と笑顔で振り返った。全12話のテレビアニメではさまざまな伏線が張られていて、それが劇場版までも続くといい「10話以降で、すべてが答え合わせされていく展開はこの作品ならでは。あの衝撃を味わっていただきたいです。こんなに何回見ても楽しめる作品はほかにないんじゃないかと思います」と熱を込める。
劇場版はテレビアニメの続編となり、古くからの湖への信仰が残る風光明媚(めいび)な町にある浮島地区で、秘密組織「塔」の当主・七原文人(野島健児さん)の実験のせいで、信じていた者たちから裏切られた更衣小夜(水樹さん)は、その復讐(ふくしゅう)を果たすべく、文人に立ち向かう……という物語。続編とはいえ、主人公の変貌ぶりに、キャラクターの再構築を考えていたという水樹さんだが、「風貌も発する言葉も180度くらい違うんですけれど、心の中にある優しさや強さ、誰かのために、大切な人のために戦うという小夜の核は変わっていなかったので、その気持ちを大事に演じていきました」と語った。
演じる際に一番気を付けたのは感情の出し方だといい、「テレビでは、思ったことを素直に口に出すタイプだったんですけれど、劇場版では思ったことは胸にとどめて、必要最低限なことだけ声にするようになる。感情はしっかりとあってそれを隠すので、どれだけこぼれていい感情があるのか、気持ちがこぼれすぎないように、隠れすぎないように演じていました」と細部にこだわって演じた。
一方、一番大変だったシーンは「戦闘シーンです」と即答。「ほえまくる! 叫ぶというよりは、ほえるというのが正しいと思います。現場では“野獣ヒロイン”といわれていまして、とにかく叫んでいます。新しいヒロインですよね」と熱く語り、「テレビシリーズの最後も衝撃的でしたが、劇場版も小夜の雄姿を見ていただきたいです」と笑顔を見せた。
水樹さんは劇場版を「テレビシリーズは平和なんだけれどすべてが偽り、劇場版は殺伐としているんだけれど、そこには現実しかない。真逆なものがくっついている世界観。このギャップがものすごく恐怖で、すごく引かれる要素の一つ」と分析。「ただ悪を成敗するだけじゃなくて、すごく心理描写が細かい。何度でも表情を変える作品だと思う。画面の隅々、せりふの端々まで感じ取ってほしい」とアピールしていた。
<プロフィル>
みずき・なな=1980年1月21日、愛媛県生まれ。98年声優デビュー、00年にシングル「想い」で歌手デビュー。テレビアニメ「NARUTO」の日向ヒナタ役や、「ハートキャッチプリキュア!」の花咲つぼみ役、「魔法少女リリカルなのは」シリーズのフェイト・テスタロッサ役、「テガミバチ」のシルベット・スエード役などのアニメに多数出演するほか、洋画やゲームの吹き替え、歌手として3年連続NHK紅白歌合戦へ出場し、東京ドームでのライブも開催するなど、幅広いジャンルで活躍している。
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