俳優の竹野内豊さんと女優の永作博美さんが14日、イイノホール(東京都千代田区)で行われた「第55回ブルーリボン賞」の授賞式で司会に初挑戦した。毎年、前年の主演男優賞と主演女優賞のコンビが司会を務めることになっており、司会は「人生初」という竹野内さんは、冒頭のせりふのタイミングを間違え、「しょっぱなからやってしまいました」と苦笑い。その後も、せりふをかんだりなど慣れない仕事に悪戦苦闘しながらも無事に大役を務め、「苦手ですけど、いつかまたここに立てるようになりたい」と再登場を誓った。
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また、永作さんも司会は初めてで、「ブルーリボン賞の司会ができることがうれしい。いつかたすきをわたす役をしたかった」と喜んだ。ただ、進行中にプレゼンターの呼び込みを忘れるなど、永作さんも緊張していたようで、授賞式の最後には「いろいろありましたが、とても楽しかった」と感想を口にした。
ブルーリボン賞は、在京スポーツ新聞7社の映画担当記者で構成される東京映画記者会が制定する映画賞。授賞式には主演男優賞を受賞した阿部寛さん、主演女優賞を受賞した安藤サクラさん、助演男優賞を受賞した井浦新さん、助演女優賞を受賞した広末涼子さん、新人賞を受賞したマキタスポーツさんらが出席した。
古代ローマ人を熱演した「テルマエ・ロマエ」などに出演し、今回主演男優賞を受賞した阿部さんは「賞をいただき光栄に思います。『テルマエ・ロマエ』で、ああいう役に出会えて、最初は自分でできるのかなと思ったんですけど、なんの違和感もなくやれてしまって」と振り返った。司会の永作さんにローマ人役のことを聞かれると「濃い顔に生まれてうれしかった。どっちかというと竹野内さんもちょっと(濃い顔)……」と切り返し、「続編、どうですか? 出ますか?」と濃い顔つながりでラブコールを送り、竹野内さんは苦笑いだった。
また、来年の司会について阿部さんは、「きょうは竹野内さんと永作さんを見るために、会場に入りきれないぐらいの人が来られて、来年僕でこれだけ入るのかな」と心配するも、永作さんから「大丈夫ですよ。阿部さんのファンじゃない方もいらっしゃいます」と手厳しいツッコミを受け、「そうですね。キツいな……(笑い)」と落ち込んでいた。(毎日新聞デジタル)
◇主な受賞者は以下の通り。(敬称略)
作品賞:「かぞくのくに」(ヤン・ヨンヒ監督)▽主演男優賞:阿部寛(「麒麟の翼~劇場版・新参者」「テルマエ・ロマエ」「カラスの親指」)▽主演女優賞:安藤サクラ(「かぞくのくに」)▽助演男優賞:井浦新(「かぞくのくに」)▽助演女優賞:広末涼子(「鍵泥棒のメソッド」)▽新人賞:マキタスポーツ(「苦役列車」)▽監督賞:内田けんじ(「鍵泥棒のメソッド」)▽外国映画賞:「レ・ミゼラブル」(トム・フーバー監督)▽特別賞:若松孝二監督
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