瑛太:「女の人は怖い」と撮影振り返る ドラマ「最高の離婚」

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 俳優の瑛太さんが主演する連続ドラマ「最高の離婚」(フジテレビ系、木曜午後10時)の収録後、取材に応じた。瑛太さん演じる光生の妻・結夏役で尾野真千子さん、光生の元彼女・灯里(あかり)役で真木よう子さん、その夫・諒役で綾野剛さんが出演しており、撮影を振り返った瑛太さんは「諒は光生以外の3人では一番可愛い人。女の人って怖い」と苦笑い交じりに話した。

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 ドラマは、神経質で人付き合いが苦手な30歳のサラリーマン、光生と妻の結夏、光生の家の近所に偶然引っ越してきた灯里と諒の2組のカップルが、結婚、離婚を通じて成長していくさまを描いている。光生は結夏に1話で離婚届を出され、その後、仕方なく同居を続けていたものの、結夏はある日突然、家を出て行ってしまう。また灯里にも付き合っていた当時のことをさんざんにいわれるなど踏んだりけったりの状態だ。

 瑛太さんが光生として怖かったことは、灯里が光生と交際しているときを振り返って「死ねばいいのにと思ってた」と言ったせりふを挙げ、「(真木さんが)言い慣れてるのかなと思った。怖かったです」と冗談交じりに明かした。また結夏が光生に対しての不満を爆発させるシーンは「盆栽を壊して暴れているときのせりふが嫌だった。撮影のときも嫌だったし、気分が悪くなりました」と振り返った。

 脚本は「東京ラブストーリー」(91年、フジテレビ系)や「Mother」(10年、日本テレビ系)などで知られる坂元裕二さんが手がけている。瑛太さんは脚本を「容赦がない」といい、「光生の本当の心情が爆発してしまうシーンを期待していたけど、一切ない。それに単語のつながりがちょっと変わっていて、覚えづらかった」と明かした。また結夏、灯里、諒が自分の気持ちを独白するシーンがある一方で、光生にはそれがないことを「きつい」と言いながら、「坂元さんの仕掛けなのかなという気もしてる」と分析した。

 同作は、初回視聴率で13.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、一度10%台に落ち込んだものの、2月28日放送の第8回では12.9%まで盛り返した。瑛太さんは「周りの人は1回見たらだいたいみんな見てくれているみたい。かといって視聴率が30%とかいかないんですよね」といぶかしげ。一方で「周りの人にすごいドラマだねっていってもらえるから(視聴率は)関係ないのかなと思っている。台本が面白くて、現場がいい空気で緊張感もあって、(みんなが)戦っている。最後までやり切りたい」と意気込んだ。

 「最終回も、(光生の独白は)なくていいんじゃないかな。あったらあったでうれしいと思うんですけど。どうなるか知らないので、怖さと楽しみが入り交じっている状態でドキドキしている」という。「このドラマでハッピーなものを見せても誰も喜ばない。人はつらそうなところを見て楽しんでいる」と話す一方で、「(自分は)ハッピーエンドが好きなので、それを望んでいるけど、普遍的なハッピーエンドではないんだろうなというところに期待しています」と笑顔を見せた。

 また同作で伝えたいことについて「生活は着目する点によって楽しくなってくるということ」と語り、「ケンカしたり、気が合わなくても夫婦であること、会話できることは幸せなこと。当たり前のことが当たり前じゃないんだよって。全部見終わったあとに『私は幸せだな』と思っていただければ」と作品への思いを語った。

 最終回となる第11話は21日午後10時~同11時9分に15分拡大版で放送される。(毎日新聞デジタル)

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