ソニーコンピュータ・エンタテインメント(SCE)のゲーム機「プレイステーション(PS)」の生みの親で、ソニー元副社長の久多良木健さんが27日、コンテンツ研究家の黒川文雄さん主催の勉強会に参加し、年末発売の新型ゲーム機「PS4」について、「親はいなくても子は育つ。不思議な感覚」と語った。
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久多良木さんは1975年にソニー入社。PSを開発した中心人物として知られる。99年からSCEの社長として腕を振るい、2003年にはソニーの副社長に就任。当時はソニー次期社長候補の最右翼と言われた。現在はソニーグループから離れ、09年には情報処理システム開発会社のサイバーアイ・エンタテインメント(東京都世田谷区)を設立。立命館大大学院客員教授や、楽天の社外取締役などとしても活動している。
「国産エンタテイメントの生きる道」と題した勉強会には、久多良木さんとともに、SCEの創業メンバーで、音楽プロデューサーとしても知られる丸山茂雄さんも参加した。ゲーム機は通常、発売と同時に次世代機の開発にも着手することを明かした丸山さんは、05年のPS3の発売当時に久多良木さんに「PS4はやるわけ?」と聞いたところ、久多良木さんが「それは俺じゃないだろう」と答えたことを明かした。
久多良木さんは「00年にPS2を発売したとき、PS3(の企画)は動いていて、ネットに溶け合わせたかった。今で言うクラウドで、ゲーム機はネットワークと融合すると考えていたが、05年の当時に(クラウドの)話を出しても誰も理解してもらえなかったと思う」と説明。さらに「ネットワーク全体がプラットフォームになる。近い将来は妄想するものは実現するような時代に突入する」と予想した。(毎日新聞デジタル)
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