ミュージシャンで俳優の星野源さんが16、17日に横浜アリーナ(横浜市港北区)で2日間にわたるライブ「ツービート」を開催した。今年2月の日本武道館(東京都千代田区)公演で病気療養から復活を果たし、「もっと多くの人に届けたい」という思いから企画されたという今回のステージは、16日を「弾き語りDay」、17日を「バンドDay」と銘打ち、趣向や曲目を変えて行われた。
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16日は、アコースティックギター1本の弾き語りを基本に「化物」「くだらないの中に」「桜の森」「夢の外へ」などを披露。弾き語りライブというスタイルは「もともとはせまい部屋で一人、曲作りをしていた」という原点に帰る意味合いと、星野さんが小学生の頃から好きだったというユニコーンの奥田民生さんが、かつて地元の広島市民球場で一人弾き語りライブを行ったのを見て、自分もやってみたいという思いからだという。後半には、そんな“弾き語りの先輩”である奥田さんがシークレットゲストとして登場し、おそろいの作務衣姿で、奥田さんのヒット曲「さすらい」や、星野さんがこのライブのために作った新曲「愛のせい」などをセッションするという夢の共演が実現。また、アンコールの「Crazy Crazy」では、同曲のレコーディングとミュージックビデオにも参加したOKAMOTO’Sのハマ・オカモトさんと凛として時雨のピエール中野さんが駆けつけ、軽快かつダイナミックなバンドサウンドで会場を沸かせた。
17日は、ストリングス&ホーンセクションを含む総勢19人の編成で、前日には弾き語りで聴かせた「ギャグ」「くせのうた」「地獄でなぜ悪い」「夢の外へ」などを演奏。さらにアンコールでは、星野さん扮(ふん)する“ニセ明”が、布施明さんの名曲「君は薔薇より美しい」を熱唱し、最後は「Crazy Crazy」で2日間にわたるライブを締めくくった。
同公演には「歌を歌い始めた頃と今をつなげる」という裏テーマがあったということで「未来へ自分をつなげるライブ、できたと思います。6畳一間の風呂のない場所(部屋)でやっていた曲をやったり、こういう広い場所でいろんな皆さんに聴いていただけるというのはホントにうれしいです」と星野さん。自身初の横浜アリーナ単独公演となった「ツービート」は各日1万1000人、計2万2000人を動員した。(水白京/フリーライター)
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