天上の虹:里中満智子の大作マンガ32年で完結へ

里中満智子さんのマンガ「天上の虹」23巻
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里中満智子さんのマンガ「天上の虹」23巻

 飛鳥時代に活躍した持統天皇を題材にした里中満智子さんのマンガ「天上の虹」が、3月13日に発売されるコミックス23巻(530円、税抜き)で完結することが明らかになった。同作は、1983年にマンガ誌「mimi DX」で始まった作品で、32年の歴史に幕を閉じる。里中さんは「実在の人物を自分なりの解釈で物語にするのは想像以上に難しくて、こんなに年月をかけてしまいました」と話している。

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 「天上の虹」は、女性の天皇として活躍し、大宝律令の制定や、日本書紀の編さんなどにかかわった持統天皇の愛と苦悩の一生を描いた作品。1983年に「mimi DX」で連載が始まったあと、「mimi Excellent」に移り、その後は描き下ろしコミックスで作品を発表してきた。

 持統天皇は、政治改革「大化の改新」で、政権を握った中大兄皇子(天智天皇)の子。夫の大海人皇子(天武天皇)は、天智天皇の弟。さらに持統天皇は、兄・大友皇子(弘文天皇)と夫とが戦う日本古代最大級の内乱「壬申の乱」に巻き込まれ、過酷な運命をたどったことでも知られている。

 ◇里中さんのコメント

 「万葉集」への思いがこの作品の出発点でした。 実在の人物を自分なりの解釈で物語にするのは、想像以上に難しくて、こんなに年月をかけてしまいました。ずっと支えてくださった読者の皆様に心から感謝しています。登場人物の生き方を通して、より強く生きる何かのきっかけをつかんでいただけたら幸いです。

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