女優の森カンナさん(26)が出演する映画「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」(押井守監督)が、5月1日から公開される。モデル出身の抜群のスタイルで、男性顔負けのアクションシーンに挑戦した森さんに、スタイル維持や、スキンケア法、同作のアクションシーンなどについて聞いた。
ウナギノボリ
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◇太らない体質も危機感でジムデビュー
同作ではアクションシーンのほか、バスケットボールのシーンも軽々とこなしている森さん。スタイル維持のためにも運動は欠かさないのかと思いきや「普段、運動を全くしていなかったんです」と苦笑する。「ストレッチもマッサージもしません。それでいて大食い。夜中にラーメンも食べるし、脂っぽいものも我慢せず食べています」といい、「それでも太らない体質なので『いいや』と思ってここまで何もしてこなかったんです」とあっけらかんと話す。
しかしそんな森さんも、最近、危機感を感じているという。「女優の先輩から『私もそういう(太らない)体質だったけど、26歳から(体に出て)くるよ!』と言われた」と明かし、「太らないうちに対策を練らないと」と考え、最近、ジムに通い始めた」という。「ボールを使った体幹を鍛えるトレーニングをしているんですが、昨日行ったばかりで今日は筋肉痛で……」と照れ笑いを浮かべていた。
◇スキンケアは「ワセリン」で
ファッションは「いま何がはやっているとか、一切知らないんです」といい、「プライベートで着ているのはカジュアルスタイル。“肌あたり”のいい素材や動きやすいものなど着心地のよい服を着ています。デニムにニット、トレーナーとか」とナチュラル志向だ。
メークは「あまり明るい色は使わない」といい、スキンケアは「化粧水の後にワセリンを塗っておしまい」とシンプルにしている。
◇灰原のキーワードは「冷たい」「淡々」
映画は、最新鋭自衛隊ヘリ「グレイゴースト」を使ったテロ集団が、首都1000万人を人質にとる中、旧型ロボットしか所持していない警視庁の特科車両2課中隊(特車2課)がテロを阻止していくというストーリー。森さんは「グレイゴースト」と一緒に忽然(こつぜん)と姿を消した天才パイロット・灰原零で、物語のキーパーソンでありながら、素性は謎に包まれており、特車2課の敵か味方かも分からないというキャラクターだ。
森さんは「せりふもほとんどなく、とにかく何を考えているか分からない人。元陸上自衛隊のパイロットなんですが、銃を発射するのもただゲームを楽しんでいるようで……」とその捉えどころのなさを語る。役作りにおいて森さんが意識したのは「冷たい」「淡々」というキーワード。「押井守監督からは『目でお芝居をしてください』と言われていました。最初は『難しい』と思っていたのですが、監督は言葉数は少ないながら、要点をまとめて演出してくださるので、あまり余計なことを考えずに、冷たく淡々とした演技に集中することができました」と手ごたえを語った。
◇殺陣に初挑戦 「男の子っぽく」を意識
森さんの演技で見どころなのが、ヘリの操縦シーンと迫力満点のアクションシーン。アクションシーンは男性相手に激しいパンチや足技などを繰り出しており、「練習には4日間くらいかけました。殺陣は初めてだったんですが、ダンスの振り付けのように決まった動きを覚えていくのが大変でした」と苦労を語った。また「人を蹴るなんて日常生活ではないことなので、力加減も難しかったですね。動きが女性らしくならないよう“男の子っぽく”というのはずっと考えて演じていました」と舞台裏を話す。
劇中で灰原の人格を表すかのようにたびたび登場するのがバスケットボール。森さんは「小3から中3までバスケをやっていた」といい、「脚本を読んで、『あ、私ちょうどバスケできる。よかったー』って思いました」とにっこり。劇中では経験者ならではの見事なドリブルやシュートを見せている。
森さんが自ら「お化けのよう」と表現する灰原の捉えどころのなさをどのように演じているのか、その演技に注目したい。
<プロフィル>
もり・かんな。1988年6月22日生まれ、富山県出身。ファッション誌のモデルとしての活動をへて、2009年に放送された特撮ドラマ「仮面ライダーディケイド」(テレビ朝日系)のヒロインで注目を集める、その後、ドラマ、映画に多数出演。主な出演作に、ドラマ「ショムニ2013」「ディア・シスター」(ともにフジテレビ系)、映画「しあわせのパン」「太陽の坐る場所」など。15年には、映画「HERO」「レインツリーの国」の公開が控えている。
*「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」……人気アニメシリーズ「機動警察パトレイバー」の実写プロジェクト「THE NEXT GENERATION パトレイバー」の長編劇場版。「機動警察パトレイバー」は、歩行式の作業機械・レイバーが実用化された近未来を舞台に、レイバー犯罪に立ち向かう警視庁の特科車両2課中隊(特車2課)の活躍や隊員の日常を描いている。実写プロジェクト「THE NEXT GENERATION パトレイバー」は、2014年4月にスタートし、全7章が今年1月まで公開されてきた。今回公開される長編劇場版「首都決戦」はその集大成にあたる。
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