モンスト:アニメで収益化は考えず 若者ターゲットであえて無料配信

会見でお披露目されたアニメ版「モンスターストライク」のPV
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会見でお披露目されたアニメ版「モンスターストライク」のPV

 世界の登録ユーザー数が3000万を突破しているミクシィの人気スマホゲーム「モンスターストライク」(モンスト)のアニメが10月10日から動画配信サービス「YouTube」で世界同時に無料配信されることが21日、分かった。同日、東京都内で開かれた会見で、同ゲームのプロデューサーでアニメの総監督を務める木村弘毅さんは「(制作費の)回収をベースに物作りをするのではなく、面白いものを届けたい。アプリ(ゲーム)の利用者にワクワクしていただきたい」と話し、ゲームとの連動を予定している。深夜アニメは、DVDやブルーレイディスクの売り上げで、制作費を回収するのが一般的だが、木村プロデューサーによると、「モンスト」はDVDなどの発売は現在のところ予定していないという。

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 アニメは、日本語のほか、英語、中国語、韓国語の字幕版も配信。1話が約7分のショートアニメで、毎週土曜に最新エピソードが配信される。木村プロデューサーは、アニメについて「若い世代に向けたアニメで、お茶の間に集合してテレビでアニメを見るというのは難しい時代だが、YouTubeは場所や時間を選ばずに見ることができる。僕らの調査ではYouTubeを毎週見ている小学生が90%を超えている。だからYouTubeで配信するのは合理的。海外のユーザーも楽しめるように字幕版を同時配信します」と説明した。

 また、ウェブアニメは、最新話のみしか見られないものもあるが、「モンスト」は、1話からすべてのエピソードをいつでも見られるようにするといい、木村プロデューサーは「前例がないので、腹をくくってやっていきます」と話した。

 アニメは、「星に願いを」などの市川量也さんが監督を務め、ゲーム「428 ~封鎖された渋谷で~」などのイシイジロウさんがストーリー、プロジェクト構成、「アイカツ!」「妖怪ウォッチ」などの加藤陽一さんがシリーズ構成、脚本、「翠星のガルガンティア」などの平澤直さんがプロデューサーを担当する。スタジオ雲雀とウルトラスーパーピクチャーズがアニメを制作する。「アルスラーン戦記」などの小林裕介さんが主人公・レン、「弱虫ペダル」などの福島潤さんがマスコットキャラクターのオラゴンの声優を務める。

 会見には、アニメのスタッフや声優陣、グーグルの株式会社執行役員でYouTubeパートナーシップ日本代表の水野有平さん、YouTuber(ユーチューバー)のマックスむらいさん、HIKAKIN(ヒカキン)さんも登場した。

 モンストは、手に入れたモンスターを玉のようにはじいて、画面にいる敵にぶつけて倒すゲーム。基本料無料のアイテム課金制。

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