京都国際映画祭:今年のメインはドキュメンタリー 奥山和由「危機管理能力の欠落したプログラム」

「京都国際映画祭2015」プログラム発表会見に登場した奥山和由総合プロデューサー
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「京都国際映画祭2015」プログラム発表会見に登場した奥山和由総合プロデューサー

 10月に開催される「京都国際映画祭2015」(同映画祭実行委員会主催)のプログラム発表会見が7日、京都市内で行われた。今年のキャッチコピーは「京都は、変や乱が好き」で、映画部門のメインプログラムは「事実は小説より奇なり【ドキュメンタリー】」と題して、ドキュメンタリーや事実に基づいたノンフィクション作品を特集上映する。会見に出席した同映画祭の奥山和由総合プロデューサーは「上映するのにはいかがなものかなという、よく言えばエッジの利いた作品をそろえた。早めに発表すると上映禁止になってしまうような作品もあるし、危機管理能力の欠落したプログラムになっている」と冗談交じりに、自信をみせた。

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 オープニング作品は、第二次世界大戦中のパラオ・ペリリュー島での72日間に及ぶ激戦の記録に基づいた映画「追憶」(小栗謙一監督)に決定。そのほか「事実は小説より奇なり【ドキュメンタリー】」部門として、、女優の桃井かおりさんが芥川賞作家の中村文則さんとコラボレートした作品「Hee<メイキング>」、歌手の美輪明宏さんのドキュメンタリー「黒蜥蜴を探して」、お笑い芸人の木村祐一さんが師匠クラスから新進気鋭の若手まで107組の芸人にインタビューした吉本興業のドキュメンタリープロジェクト第1弾「ワレワレハワラワレタイ(仮)」などをラインアップしている。

 奥山総合プロデューサーは「映画は自由表現。危なっかしいから魅力がある。京都に来ないと見られない映画を集めたし、立派な映画祭にするつもりはない」と話し、「京都という街の懐の深さに甘えさせていただければ」と語った。この日の発表会はお笑いコンビ「ピース」が司会を務め、アート部門で出展するピースの又吉直樹さんやお笑い芸人の村上ショージさん、同映画祭のアンバサダーに就任した板尾創路さんが意気込みを語った。

 「京都国際映画祭」は、1997年から京都市内で開催されてきた「京都映画祭」を発展継承する形で2014年に誕生。「映画もアートもその他もぜんぶ」をテーマに、映画、アート、パフォーマンス、工芸、演芸などあらゆる分野に対象を広げて京都から世界に文化を発信する。2回目となる今年はよしもと祇園花月(京都市東山区)をメイン会場に同市内の複数会場で10月15~18日に開催する。

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