ダイアモンド☆ユカイ:パパは「片付け大変」 ファンキーな「おそうじソング」で楽しく片付けを

親子向けアルバム「ユカイなkidsソング」について語ったダイアモンド☆ユカイさん
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親子向けアルバム「ユカイなkidsソング」について語ったダイアモンド☆ユカイさん

 ロックシンガーで、3人の子供の父親でもあるダイアモンド☆ユカイさんが親子向けアルバム「ユカイなkidsソング」(キングレコード)を発売した。自身が作詞・作曲し、子供と一緒に楽しく片付けをすることをテーマにした曲「ケロンパパのおそうじソング」や、「およげ!たいやきくん」のカバー曲などが収録されている。アルバムについてユカイさんに話を聞いた。

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 ◇実体験から誕生した「おそうじソング」 子供の反応は…

 ユカイさんが手がけた「ケロンパパのおそうじソング」は、5歳の女児と3歳の男児の双子の3人の子供を持つ親としての実体験から出来上がったという。

 ユカイさんは「うちが大変なんだよ。子供が散らかすのなんのって。片付けている横から子供たちが汚していく」と困ったような幸せそうな顔でほほ笑み、「(片付けを)子供たちにもやらせたりするんだけど、楽しくやるためには……と考えたときに、掃除をする歌ってないなと思っていた。そうしたらケロンパパが浮かんできた」と話す。

 ケロンパパはユカイさんが扮(ふん)するカエルをイメージしたキャラクター。ビジュアルイメージは「(米俳優の)ジョニー・デップ風」で、みどりの髪に、大きなサングラスの付いたシルクハット、派手なジャケット、派手なメークといういでたちだ。

 「子供たちがカエルが好きだというのもあるんだけど、なんとなくキャラクターのイメージがあったんだよね」というユカイさん。曲は、米歌手のジェームス・ブラウンの映画が上映されていたタイミングに「ケロンパパとジェームス・ブラウンのゲロッパ(『セックス・マシーン』という曲のフレーズ)が結びついてできた。あっという間に歌詞と曲、キャラクターまでできちゃった」と振り返る。

 歌詞は、積み木やトランプ、鉛筆などの片付けを順に促すほか、「つみきをふんだら あしをけがするからきをつけろよ」という「パパ」のせりふも登場する。ユカイさんは「片付けは一つずつやっていかないとできないよね。積み木とかを踏むと足をケガするし……。リアルな歌なんだよね」と明かす。

 完成した曲に対する子供たちの反応は「(曲を聴いて)片付けるより踊る方が多いかもしれない。それが悩みかもしれないね」と苦笑いで、「ケロンパパでみんなで一緒に掃除をしてもらえるとうれしいね。ファンキーなリズムに乗ってね」と目を細めた。

 ◇アルバムの元になった「およげ!たいやきくん」

 ユカイさんが「このアルバムの元になったといっても過言じゃない」と話す曲が「およげ!たいやきくん」だ。アルバムにはブルース調でカバーし、収録している。

 子供向けのアルバムの制作が決まり、ユカイさんが自身の子供の反応を見ようと、さまざまな曲を聴かせていたところ、「およげ!たいやきくん」は、「すごく反応がよかった。『もう1回聴かせて!』『たいやき聴かせて!』って(ねだられた)」という。

 また「『たいやきくん』を聴いて育った大人が今、聴くと、子供の頃には分からなかった(この曲の)切なさが分かるかもしれない。大人が楽しめるし、子供も楽しめる曲」と感じ、「今回のアルバムは、大人も子供も一緒に聴いて楽しめるように」という考えに至ったという。

 アルバムに収録された曲の一つに「君はともだち」がある。1995年に公開されたディズニーの劇場版アニメ「トイ・ストーリー」の日本語版主題歌で、ユカイさんが歌った曲だ。今回は2度目のセルフカバーで、父親になってから初めてセルフカバーした。「本当はおもちゃと子供の友情の歌だけど、親と子供の友情の歌にも聴こえた」と変化を語る。

 ほかに子供への深い愛情を歌い、2014年にNHKの音楽番組「みんなのうた」で放送されると「泣ける」と反響を呼んだ「ムクロジの木」、早口言葉が盛り込まれた「ぽかぽるか」など全8曲と4曲のカラオケが収録されている。

 ◇子育てはあいさつ、返事、体験がモットー

 子育てについてユカイさんは「子供が成長していくから、まだ俺も進行形」という。モットーにしているのは「あいさつと返事ができること」「体験してみること」だ。

 あいさつと返事は「基本」ときっぱり。体験することについては「実際に触れて感じたものを自分で消化することで、新しいサムシングが人生の中に出てくると思うんだよね。失敗することもあるけれど、体験していれば判断できる。(子供が)失敗しそうなときに先回りしないように、自分で判断していけるようにしたいね」と考えている。

 また「人生は苦しいことの方が多いからね。一つでも楽しみがあれば、やっていける。そういうことを教えてあげたいな」と温かい父親のまなざしで締めくくった。

<プロフィル>

 ダイアモンド☆ユカイ。1962年3月12日生まれ。東京都出身。86年、ロックバンド 「RED WARRIORS(レッド・ウォーリアーズ)」 のボーカルとしてデビュー。89年に解散。現在は音楽活動を中心に、舞台、映画、バラエティー番組などに出演している。47歳で第1子が誕生。2011年には自身の不妊治療などをつづった「タネナシ。」(講談社)を発売し、反響を呼んだ。現在は1人の女児と2人の男児の父親。今年、デビュー直前にライブを行ったというヤクルトホール(東京都港区)で、10月12日にデビュー30周年記念ライブ「流星のロケンロール」を開催する。

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