三森すずこ:「Light for Knight」をリリース 理想の騎士は「白虎に乗った人」?

シングル「Light for Knight」をリリースした三森すずこさん
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シングル「Light for Knight」をリリースした三森すずこさん

 人気声優でアーティストとしても活動する三森すずこさんが、シングル「Light for Knight」を21日にリリースした。同曲はアニメ「ランス・アンド・マスクス」(TBSほか)のオープニングテーマで、タイトルからも分かる通り「騎士」がテーマだ。三森さんが理想とする騎士像とは? また、最近の趣味についても聞いた。

ウナギノボリ

 ――「Light for Knight」は、真っすぐで強い感じの曲になりましたね。

 アニメ「ランス・アンド・マスクス」のオープニングテーマで、そのアニメが騎士をテーマにしているので、こういうカッコいい感じに挑戦しました。キリッとした感じの曲は、今まで歌っていなかったので新鮮でしたね。でも、カッコいい曲を、いつかやってみたいと思っていたし、やることで自分の幅も広がると思っていて。私の新しい一面を聴いてもらえたらうれしいです。

 ――歌うのは難しかったですか。

 とても難しかったです。最初に聴いたときは、キャッチーで疾走感があって、歌いやすそうだと思ったのですが、いざ歌ってみたら本当に難しくて。Aメロは言葉がギュッと詰まっているし、急に速くなるところもあるし、音程の高低差も激しくて。途中で言葉を繰り返すところがあるんですが、そこは聴くと爽快で気持ちいいけれど、歌うときはすごく体力を使うんです。そういう難しさがあってこそのこの曲のよさだとは思いますけど、いかんせん口がなかなか回らなくて大変でした(笑い)。

 ――チェンバロやストリングスが使われているのも、この曲のポイントですね。

 騎士といえば中世、中世っぽい楽器といえばチェンバロだろうということで。あと今回は、弦のレコーディングを見学させてもらいました。以前から興味があったのですが、こうやって録(と)っているんだって分かったし、勉強になりました。

 ――騎士がテーマとのことで、三森さんにとって理想の騎士像は?

 強そうな見た目がいいです。それで、白馬ではなくて白虎に乗っていて。敵が見ただけで、逃げだしてしまうような気迫をまとっていて。でも、実は子犬がめっちゃ好きとか、家ではサボテンに霧吹きで水をあげているとか、ちまちまとした趣味があってとか、ギャップがあるとなおさらいいです!

 ――現実にそういう人がいたら?

 周りの酸素を全部奪いそうで、部屋で一緒にいたら息苦しくなりそうです(苦笑)。でも現実的に考えたとしても、鍛えていないよりは鍛えていた方がいいですし、私はダンスをやっていたので体力があるほうだし、歩くのも速いので。いろいろな面で、私のペースについてこられることが最低条件です。

 歩くといえば最近ウオーキングにハマっていて、「ラブライブ!」で一緒の久保ユリカちゃんと歩いているんです。2人でおそろいのボクサー用サウナスーツを買ったんですけど、汗をかく量がものすごくて。汗がしたたって、靴の中がビショビショになるくらい。その分どんどん体力がアップしているので、次のライブが楽しみです!

 ――しゃべりながら歩くと、余計疲れそうですけど。

 いえいえ、おしゃべりするのが楽しいし、おしゃべりしながらだから歩けるんですよ。おしゃべりしながら歩くと、2時間くらいあっという間です。まあ、どうでもいい話ばっかりしてますけどね。今はユリカちゃんと2人ですけど、私もやりたいという子が何人かいるので、今後は増えるかもしれないです。でも私たちのペースについて来られるかなあって(笑い)。

 ――カップリングは「スマイリウム」という曲ですね。

 「スマイリウム」と聴くと、サイリウムに掛けているんじゃないかと思われるかもしれませんが、私の中ではプラネタリウムとかアクアリウムのイメージです。英語では「アリウム」というのですが、空間や場所を示す言葉で、笑顔が集まる空間というイメージです。ライブって、私とファンだけの、幸せいっぱい笑顔いっぱいの空間というか宇宙みたいだなと思ったので。

 ――ファンに向けての気持ちを歌おうと?

 はい。この曲を作った時期は、ちょうど6月にワンマンライブをやった直後だったので、みんなへの感謝の気持ちやライブを終えて改めて思ったことがたくさんあったんです。そういう気持ちを伝える手段として、ブログやツイッターもありますけど、それは更新されていくものなので、どんどん古くなっていってしまうと思って。でも歌にすることで、古くならずにいつも新鮮なものとして感じてもらえるんじゃないかと思いました。歌詞は、ファンのみんなに伝えたいことを手紙のように書いて、それを作詞家の方に渡して分かりやすくまとめていただきました。だから、作詞は共作みたいな。

 ――歌詞に「Freedom(フリーダム)」という言葉が出てきますが、三森さんが自由を感じるのはどんなときですか?

 ライブでテンションが上がっているときです。演技のときは台本があるし、ライブのときも演出があるにはありますが、台本とは違うし、自分の中のストッパーみたいなものが、全部はずれる気がします。自由な空間は気持ちいいし、振り返っても楽しいです。ライブは結構昔のものも覚えていて、たとえば5年くらい前のミルキィホームズのライブとか。そのときに歌った曲を何年かたって練習していると、あのときこういうことを思っていたなって、その当時の気持ちや状況まで思い出します。そういうのは、すごく不思議ですね。

 ――ソロとユニットで、自由度は違いますか。

 ライブが自由だという感覚は、どれも変わりませんね。それぞれの楽しいポイントがあって、例えばソロは、全部を独り占めできる楽しさがあります。自分で考えたことを実現できる楽しさもあって、たとえば「スマイリウム」にかけて、ニコちゃんマークみたいなのを付けたサイリウムを作ったら、みんな振ってくれるかなあとか(笑い)。新しい曲ができると、次のライブに向けて気持ちが膨らむので楽しいです。

 ――これまでキノコを育ててみたり、ブライスを集めてみたりしていましたが、今は何かやっていますか?

 今は、メダカを飼いたくて。実家にいっぱいいて、「MDK48」と名付けています。母が秋元康さん代わりで。研究生も合わせて全部で100匹くらいいるので、ユニット分けしてもらおうかと。もちろんセンターもいますよ! ただ、この子って決めても、すぐどの子だったか分からなくなってしまうのが難点ですね(笑い)。

 最終的にはアクアリウムをやりたいんですけど、あまり一気に始めるとよくないと思って、徐々にやっていこうかなと。それで手始めにメダカから。将来的には熱帯魚を飼いたいです。キノコとか人形とかばっかりじゃなくて、たまには生きものと一緒に暮らすのもいいかなって。


 <プロフィル>

 6月28日生まれ、東京都出身。ミュージカルなど舞台活動を経て2010年から声優として活動。声優として「ゆるゆり」シリーズや「電波教師」、「神様はじめました」など多くの作品に出演。放送中の「ランス・アンド・マスクス」には、アリス・クリーヴランド役で出演している。ミルキィホームズやμ’sのメンバーとして音楽活動も行い、2013年にソロデビュー。アルバム「Fantasic Funfair」などをリリースしている。11月末にシンガポールで開催されるアジア最大級のJ‐POPカルチャーの祭典「AFA2015」に出演するほか、12月13日に有明コロシアム(東京都江東区)で開催される「ミルキィホームズ Presents ブシロードライブ 2015」に出演する。

 (取材・文・撮影/榑林史章)

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