映画「杉原千畝 スギハラチウネ」(チェリン・グラック監督、5日公開)に杉原千畝(ちうね)役で主演する俳優の唐沢寿明さんが1日、千畝の出身校・愛知県立瑞陵(ずいりょう)高校(旧制・愛知県立第五中学校、名古屋市瑞穂区)で行われたプレート寄贈イベントに出席。千畝の生誕地・岐阜県八百津町から寄贈されたプレートの特別プレゼンターを務めた唐沢さんは、同高2年で生徒会長の武田侑己(ゆうき)さんにプレートを手渡し、「杉原さんも喜んでおられると思います」と笑顔を見せた。
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映画は、第二次大戦中、リトアニア領事としてユダヤ難民にビザを発給し続け、6000人の命を救ったといわれる外交官・杉原千畝の生涯を描いた。千畝の天真らんまんな妻・幸子(ゆきこ)を小雪さんが演じている。
唐沢さんはこれまでにリトアニアや千畝が通った早稲田大学も訪れている。「生前、杉原さんは『ビザを書いたのは当たり前のことをしただけだ。人に言うようなことじゃない』と言っていた」と言い、各地への訪問を「彼が(こういった)派手な行為が好きだったか分かりませんけど、戦後70年という節目(の公開)に意味があったのかな。杉原さんも喜んでくれるのではないか」と語った。また武田さんを見て「久々にさわやかな青年に会えてよかった。若いっていいなという気持ちになりました」と目尻を下げ、「若いうちは若いだけで楽しい。いろいろ挫折もあるでしょうけど、いっぱい勉強していっぱい恋をしていっぱい失敗して、泣いて笑って生きていくんです」とエールを送っていた。
千畝の業績を記したプレートはアクリル製で縦約27センチ、横約36センチ。唐沢さんからプレートを受け取った武田さんは「ものすごくずっしりときて、杉原千畝さんの功績の重み、杉原さん自体の重みを感じてすごく感動しています」と感激していた。同高の新井忠校長は「在校生を含めてたくさんの人に見ていただける場所に設置したい」と話した。イベントにはグラック監督、赤塚新吾・八百津町長も出席した。
八百津町は杉原千畝が発行した“命のビザ”を含む関連資料を「世界記憶遺産」として登録することを目指している。
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