押井守監督:最新作「ガルム・ウォーズ」が5・20日本公開 ジブリ鈴木Pと12年ぶりタッグ

押井守監督の最新作「ガルム・ウォーズ」のビジュアル(C)I.G Films
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押井守監督の最新作「ガルム・ウォーズ」のビジュアル(C)I.G Films

 劇場版アニメ「機動警察パトレイバー」「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」などで知られる押井守監督の最新作「ガルム・ウォーズ」の日本語版が5月20日に公開されることが28日、分かった。構想約15年、製作費約20億円の作品で、アニメと実写の境界線を越えた“新しい映像”になるという。日本人は監督含めスタッフ7人で、外国人俳優を起用してカナダで撮影に挑んだ。日本語版プロデューサーとしてスタジオジブリの鈴木敏夫さんが参加し、押井監督とは2004年公開の「イノセンス」以来、約12年ぶりにタッグを組む。鈴木プロデューサーによると、「魔法少女まどか☆マギカ」「Fate/Zero」などを手がけた虚淵玄(うろぶち・げん)さんの“協力も得た”という。

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 鈴木プロデューサーは、同作に参加することについて「押井守が日本で果たすことがかなわず、海外で撮った、15年越しの『夢』。その日本語版をどうやって作るのか? 英語版を2度3度と見ながら、せりふの内容を一切変えずに、作品の印象を一変させてみたいと考えました。それがこの仕事を引き受けた大きな理由です」と説明。「押井さんの大ファンである名脚本家・虚淵玄さんの協力も得て、今作品と向き合っています。この日本語版を押井守が見てどう思うのか。押井さんが悔しがるのが楽しみです(笑い)」とコメントを寄せている。

 「ガルム・ウォーズ」は、戦いの星・アンヌンを舞台に、空の部族・コルンバの女性飛行士・カラ、陸の部族・ブリガの兵士・スケリグ、情報操作にたけた部族・クムタクの老人・ウィドが、クローン戦士・ガルムの真実を探る旅に出る姿を描く。ガルムは創造主・ダナンが作った戦士で、命を落としても、その個体の記憶をクローンの脳に転写することで、何世代も生き延びているという設定。

 「攻殻機動隊」シリーズなどで知られるProduction I.Gが製作。朴ロ美さんがカラ役、壤晴彦さんがウィド役、星野貴紀さんがスケリグ役で声優として出演、川井憲次さんが音楽を手がける。

 ◇鈴木プロデューサーのコメント(原文のまま)

 押井守との出会いは、30年以上前に遡ります。当時から彼は、日本の映画を変えたいという夢に燃えていました。たがいに別な道を歩んできたけれど、こうしてたまに、交錯する事があります。

 押井守が日本で果たすことが叶わず、海外で撮った、15年越しの「夢」。その日本語版をどうやって作るのか? 英語版を2度3度と見ながら、台詞の内容を一切変えずに、作品の印象を一変させてみたいと考えました。それがこの仕事を引き受けた大きな理由です。

 そのために必要なのは、日本的情緒を表現できる声優さんと、それを演出出来るディレクターさんでした。幸いなことに、朴ロ美さんという名優と、演出の打越領一さんとの出会いがあり、その目論見が実現出来ました。

 押井さんの大ファンである名脚本家・虚淵玄さんの協力も得て、今作品と向き合っています。この日本語版を押井守が見てどう思うのか。押井さんが悔しがるのが楽しみです。笑。

日本語版プロデューサー スタジオジブリ 鈴木敏夫

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