スマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」の関係者向け説明会が27日、東京都内で開かれ、開発責任者であるナイアンティックの野村達雄ゲームディレクターは、現在の「ポケモンGO」について「まだやりたいことの1割しかできていない」と明かした。今後についての詳細な説明は避けたが「(ゲームの)トレーラーをもう1回見てもらえると、やりたいことが分かってもらえるかも」と話した。
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社会的なヒットについて、野村ディレクターは「受け入れられる感触はあったが、ここまで大きくなるとは予想しなかった。そもそも出る前に(大ヒットすると)言っても『何を言ってるんだ』と笑われます」と話しながら、「感覚の話になるが、想定の100倍」と振り返った。
ナイアンティックと組んで「ポケモンGO」を世に送り出したポケモンのポケモンGO推進室・江上周作ディレクターは「趣味がこれだけ多様化している時代に、世界の風景が一転したわけで、これだけのブームになるとは思わなかった」と話した。
「ポケモンGO」の制作では、「ポケモンを捕まえること」「複雑なゲームシステムにはしない」ことを軸にした。当初は、アイテムを取れる「ポケストップ」と、バトルをする「ジム」の区別がなく同じだったが、プレーヤーの人の流れを考えて分割するなど、状況に応じてゲームの仕様を変更した。一方で、未完成な状態でもゲームをリリースし、バージョンアップで完成に近づけていくナイアンティックの手法に対しては、ポケモン社内で議論が起きたという。野村ディレクターは「我々のやり方を、ポケモンさんに理解してもらったのは大きかった」と感謝していた。
課金については、ナイアンティックもポケモンも抑える方向で調整したといい、野村ディレクターは「一部の人に重い課金を背負わせるのは健全でないと思っていた」と説明。課金アイテムの設定も課金したプレーヤーが極端に有利にならないよう気を使ったという。
また、不正ツールが使われている件について、野村ディレクターは「やめていただきたいの一言。技術的にもブロックするし、対策は引き続きしていく。アカウント停止もあり得る」とくぎを刺した。
「ポケモンGO」は、「位置情報ゲーム」と「ARゲーム」を組み合わせ、ポケモンの世界観を再現したゲームアプリ。アプリをインストールしたスマホを持って、実際の世界を動き回ってポケモンを見つけ、「モンスターボール」を使ってポケモンを捕まえることができるほか、仲間のポケモンを育成し、各地にあるポイント「ジム」の争奪戦に参加できる。iOSとアンドロイド端末に対応。基本利用料無料でアイテム課金。
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