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アニメ化もされている人気児童小説シリーズ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」(偕成社)が実写映画化され、「映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』」として12月13日に公開されることが明らかになった。不思議な駄菓子屋・銭天堂を舞台に、願いがかなう“ふしぎ駄菓子”を買った人々の顛末が描かれ、俳優の天海祐希さんが駄菓子屋の店主・紅子(べにこ)を演じることも発表された。天海さん演じる紅子が猫を抱き、店に立つティザービジュアル、ティザー映像も公開された。
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」は、廣嶋玲子さん作、jyajyaさん絵の人気児童書シリーズで、2013年に小説の刊行がスタートした。子供を中心に人気を集め、全世界累計発行部数は約850万部を記録している。2022年には第3回「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」で1位を獲得した。小説は現在も刊行中で、今年4月にはシリーズ新章がスタートした。劇場版アニメが2020年に「東映まんがまつり」内で上映され、テレビアニメが2020年9月にスタートした。舞台化、ゲーム化もされている。
実写映画は、映画「リング」「スマホを落としただけなのに」などで知られる中田秀夫監督さんが監督を務め、アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のシリーズ構成、「聲の形(こえのかたち)」の脚本などで知られる吉田玲子さんが脚本を手がける。
天海さんは、「紅子役をオファーいただいた時、『私で良いのだろうか』と、少々驚きましたが……とてもワクワクしてしまいました。原作は世界で人気があり、アニメーションにもなっている作品ですので、ファンの皆様の紅子像を壊さないよう、演じることを心掛けました」とコメント。
「今回、撮影の度に特殊メークや準備などに3時間近くかけ、紅子になっていったのですが、とても楽しかった! 中田監督の情熱やバイタリティーに引っ張っていただき、とても熱のあるすてきな現場でした。中田監督といつかご一緒させていただけたらと願っていたので、すごくうれしかったです。本当にすてきな世界観で、学ぶべきこともたくさん詰まっている作品になっていますので、お子さんはもちろんのこと、大人の方にも楽しんでいただけると思っています。ぜひ、楽しみにしていただきたいです」と話している。
中田監督は「『銭天堂を映画化したらぜひ見たい!』と私自身の家族からの熱望が本作の契機でした。子供たちだって、誰にも言えない願いを心に秘めています。それが人を出し抜いたり、身近な誰かを不幸にさせるものであっても、人の欲は一旦膨らみ始めると収拾がつかなくなりもします。天海さんが演じる紅子は、そんな欲望を持ってしまった人間たちを『人生のレフリー役』として、優しくもキリリとした視線で見つめます。天海祐希にしか演じられない、唯一無二の紅子に乞うご期待です!」とコメントを寄せている。
原作者の廣嶋さんは「2024年1月、幸運にも映画の撮影現場を見学することができました。多くの人たちが一つのものを作りあげようとする独特の気迫、圧巻のセットに、ただただ感動しました。なにより、天海さんの紅子に圧倒されました。妖艶で、ミステリアスな雰囲気をまとった紅子そのもの。その演技に引きこまれ、ゾクゾクしました。一体、どのような映画になるか、本当に完成が待ち遠しいです。そして、映画にたずさわった方々全員に、心から感謝いたします」と話している。
原作者のjyajyaさんは「実写化のお話をいただき、とてもうれしかったです。撮影現場にお邪魔する機会があり、そこには本から飛び出たような銭天堂の世界が広がっていました。店内にならぶたくさんの駄菓子に目を奪われ、天海さんが演じる紅子さんからは、本の中の紅子さんが放つような堂々たるオーラを感じました。完成を楽しみにしています!」と語っている。