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野呂佳代:「フェイクマミー」保護者組織の会長役は「自分とは真逆」 元AKB48・川栄李奈と共演で「やっぱりこの子はすごい」

ドラマ「フェイクマミー」に出演する野呂佳代さん(C)TBS

 俳優の波瑠さんと川栄李奈さんダブル主演のTBS金曜ドラマ「フェイクマミー」(金曜午後10時)に出演する野呂佳代さん。名門私立・柳和学園小学校の保護者組織「柳和会」会長の九条玲香を演じている。夫が文部科学大臣という後ろ盾もあり、柳和学園内ヒエラルキーのトップに君臨する玲香について、野呂さんは自身とは真逆のキャラクターと語る。役作りや撮影の裏側を野呂さんに聞いた。

 ◇

 ドラマは、シナリオコンクールの第1回「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」で大賞を受賞した園村三さんの受賞作を連ドラ化。転職に苦戦していた花村薫(波瑠さん)はベンチャー企業「RAINBOWLAB」の面接を受けたことをきっかけに、社長でシングルマザーの日高茉海恵(川栄さん)と出会う。茉海恵から、名門私立小学校を受ける娘・いろは(池村碧彩ちゃん)のため替え玉で親子面接を受けてほしいと頼まれ……というストーリー。

 --最初に本作の脚本を読んだ時、どんな印象でしたか。

 私は昔から「スウィート・ホーム」(1994年)というお受験ドラマがすごく好きで、今でも年に1回は必ず通しで見ているんです。子どものお受験を題材にいろいろな性格のお母さんたちや子どもたちが登場する物語なんですけど、このドラマの世界観が大好きで。「フェイクマミー」は、お受験が終わってからのお話ですが、このドラマと近い部分もあるので、脚本を読んでいてとてもワクワクしました。とにかく頑張ろう!って思いましたね。

 --野呂さんが演じる九条玲香は保護者組織「柳和会」の会長という役柄です。野呂さん自身、玲香についてどう受け止めましたか。

 自分とは真逆過ぎて(笑)。私は普段、ラフな感じで生きているタイプなので、品格とかいろいろと学ぶ必要があるなと。でも真逆の人物だからこそ、演じるのはすごく楽しみだと思いました。

 --自分とは真逆のキャラクターを演じるにあたり、実際に準備されたことはありますか。

 まずは子どものお受験というものがまったく分からなかったので、お受験を経験した友達に取材させてもらったり、あとは(お笑いコンビ)「おぎやはぎ」の小木(博明)さんともともと仲が良いんですけど、小木さんの奥さんがすごくいろいろなこと知っている方なので、お話を聞きに行きました。他にも、賢いお仕事をしている方のYouTubeを見たり、子育てについて語っているインフルエンサーの方の動画を見たり。そうやって学んだことに、自分なりにオリジナリティーを加えたのが九条玲香というキャラクターになっています。

 --玲香は“クセ強”というのも特徴の1つです。

 クセが強いキャラクターを演じるのは好きなんです。だけど、どのくらいクセの強さが求められているかは作品の世界観によって違うので、撮影が始まる前に聞きました。今回の役は極端に強過ぎるクセではないとのことだったので、おもしろく作る時は強めに、普通の時は目立ち過ぎないように、というバランス感を大切に演じています。

 --野呂さん自身が「柳和会」に入ったら、どんなポジションになると思いますか。

 嫌です、入りたくないです(笑)。強いて言えば「にぎやかし」ですよね。第4話では学園で開催される保護者主催の特大イベント「ファミリーデー」が舞台になるんですけど、そこで薫が、田中みな実さん演じる(本橋)さゆりを助けようとサポートする、みたいな場面があるんです。そういうポジションだったらできるかもしれないです。薫ほど自分は正義感が強いかは分からないですけど、人を助けたいとか、何かしら関わりたいタイプではあるので。

 --撮影現場の雰囲気はいかがですか。

 とてもおもしろいです。「柳和会」の“三羽烏(がらす)”の園田美羽を演じる橋本マナミさんと、白河詩織を演じる中田クルミさんといることが多いので、3人でずっとしゃべっています。撮影の相談ももちろんしますし。波瑠ちゃんや、今回から「りっちゃん」って呼ぶことにしたんですけど、川栄李奈ちゃんたちもいる時は、逆にうるさ過ぎて迷惑じゃないかな? って思うぐらい、とにかく楽しくやっています。

 --波瑠さんとは何度か共演歴もあり親交が深いそうですが、今回、野呂さん演じる玲香は波瑠さん演じる薫と対立する役どころです。実際に共演されてみていかがでしょうか。今回の役どころについて何かお話はされましたか。

 波瑠ちゃんとはいつもゲームをやったりするので、撮影が始まってからもゲームのボイスチャットでつながっていろいろお話はしました。先日、お互い意見を言い合うシーンの撮影があったのですが、すごく緊張しちゃって。撮影が始まる前までは、お互い目を合わせて「大丈夫」って言っていたのに、リハーサルが始まったら急にすごく緊張しちゃいました。

 私が今、こうやってドラマにたくさん出られるようになったのは、波瑠ちゃんと共演した「Night Doctor」(フジテレビ系、2021年)というドラマがきっかけだったと自分では思っているんです。だから、そういうことも考えちゃって。波瑠ちゃんと対峙するようなシーンを演じて、こういう気持ちになるんだ、ということは新しい発見でした。緊張はしましたけど、撮影自体はすごく楽しかったです。

 --同じAKB48出身の川栄さんと同じ作品に出演することについてはいかがでしょうか。

 りっちゃんは卒業生の中でもすごく素晴らしい活躍をしていて、尊敬できる部分がたくさんあるというのは、本人には言っていないですがよく他のメンバーとも話しています。グループで一緒だった時期はあまりないのでこれまで一緒に仕事をしたことも数えられるくらい。今回一緒にやってみてすごく明るくてハキハキしていて、場を和ませる力が素晴らしいと思いました。女優としても、前から勝手にお姉さんとかファンみたいに見守っていたんですけど、改めて撮影現場で一緒になって「やっぱりこの子はすごいな」って思いました。

 --波瑠さんのように川栄さんと一緒の場面で緊張したりは?

 それが、りっちゃんに対しては緊張しなくて(笑)。対立するというより、ちょっと面白くなるシーンを先に撮ったからかもしれないですが、楽しかったです。変な安心感というか、やっぱり出身が一緒ということもあって、心が落ち着くんですよね。だから、すごくいい安心感を抱きながら演じられたんだと思います。

 --今後の撮影で楽しみにしていることは。

 (黒木竜馬役の)向井(康二)さんとは今のところ撮影でお会いする機会がなくて。前に「Snow Man」さんの番組に出演したこともあるんですけど、その時は私が大勢のゲストの中の1人という感じだったので、ちゃんとお話できていないんです。向井さんはいろいろなバラエティ番組にも出演している方なので、お話ができるタイミングがあったらうれしいなと思います。今回の共演を機に仲良くなれたらうれしいです。

 --第4話では柳和学園で保護者が中心になってファミリーデーが開催されます。改めて見どころをお願いいたします。

 第4話では初めていろいろなキャラクターが一堂に会するので、ここからまた波乱が巻き起こっていくんだろうな、というストーリーになっています。三羽烏と薫たちとの関係がどうなっていくのか。ぜひ、そういったところに注目していただきたいです。

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