この「ある日彼女のパンティーが、 インタビュー」ページは「ある日彼女のパンティーが、」のインタビュー記事を掲載しています。
「第49回創作テレビドラマ大賞」に選ばれた加藤予備さんの「ある日彼女のパンティーが、」が映像化され、5月31日午後11時からNHK総合で放送される。本作で主人公を演じたのが、俳優の倉悠貴さん。出演作目白押しで、同局の大河ドラマ「豊臣兄弟!」で黒田官兵衛を演じることも話題となっている。「今が一番楽しい時期なのかもと思ったりします」と充実感をにじませる倉さんに、NHK初主演となった「ある日彼女のパンティーが、」への思い、妻役の山下美月さんの印象などを聞いた。
◇「“らしさ”であるとか、“普通”っていうものもすごく考えた」
ドラマは、ちょっぴり愉快な空気感をまといながら、ささやかな日常を生きる夫婦の物語。妻のパンティーをめぐるひょんな出来事から起きる大騒動が、2人の関係を変化させていく……。倉さんが演じたのは、周りから一風変わった人にみられてしまい、社会との折り合いをつけるのが苦手な並木想太。想太の妻・優衣(山下さん)はマンガ家の卵で、そんな優衣を思って、想太はある思いきった行動に出るが、倉さんは「あまりキャラクターっぽくはしたくなかった」と明かす。
「こういう作品って、デフォルメして、“大きな芝居”をしてしまいがちなのですが、今回は監督と話し合って、『そっちの方向じゃなくやってみたいね』と変にコメディータッチに行かないようにしたというか。想太にとっては、いたって普通であるということを表現するにあたって必要だったのと、コメディーな感じでやってしまうと、すごく作品を冒涜している気もして、それは違うなって。ちょっとふざけるようなシーンもありますが、基本的には『実際にいるような人』を演じました」
また「“らしさ”であるとか、“普通”っていうものもすごく考えた」という倉さん。
「普通であることも個性だし、人と変わっていると言われるのも個性。全員が全員、何らかの個性を持っているのに、それをわざわざ区別してしまうのは、なんか愛がないことだなって」
時に周囲から、好奇の目や愛のない言葉を向けられたりする想太役を通じて、自身も傷つきながら倉さんが目指したのは「見た後に、ちょっとスッキリというか、温かい気持ちになれるようなドラマ」だ。
「結構パンチがあったり、グサッとくる人はグサッとくるのかもしれないのですが、それらを含めて、『こういう形があってもいいよね』と少し大らかになれるというか。人に対してすごく優しくなれるような、夫婦じゃなくても、恋人に対してでも、友達に対してでもいいですし、すごく愛を感じられるようなドラマになっているのではないのかなと思っています」
◇妻役の山下美月は「預けたものが、ちゃんと返ってくる俳優」
改めて、加藤予備さんの脚本について「僕が無理に何か仕掛けなくても、脚本が面白いから、何とでもなるという安心感が、本読みの時点でありましたし、それに助けられた部分もありました」と振り返る。そんな倉さんが、大きな信頼を寄せていたのが、優衣役の山下さんだ。映画「六人の嘘つきな大学生」(2024年)でも共演し、同い年の2人。
倉さんはいわく、山下さんは「預けたものが、ちゃんと返ってくる俳優さん」
「台本にびっしりいろいろなものが書いてあって、すごい真面目。2人でご飯を食べるシーンとかは、ほぼアドリブだったりするのですが、会話を仕掛けても、すごく普通に返してくれるっていう、変な緊張感がなくて、自然体でお互いにその場にいれたのも大きかったです。ツッコミを入れたり、軽口をたたいたり、その間とかテンポ感、表情だったり動きだったりを、(山下さんが)拾ってくれるので、ある意味、毎回違うお芝居ができる新鮮さをずっと保つことができました」
今年は映画「恋愛裁判」「教場 Requiem」がすでに公開され、現在もカンテレ・フジテレビ系の連続ドラマ「銀河の一票」に出演中。さらには「豊臣兄弟!」に加え、映画「ブルーロック」「マッチング TRUE LOVE」といった待機作もあり、注目度は日に日に増すばかりの倉さんに、俳優としての“やりがい”をどのあたりに感じているのか聞いた。
「芝居をしていて想像していたのとは違うイメージのものが、心の動き方も含めて見えたときは、この仕事をやっていてよかったなと思う瞬間だし、それを一つ経験することで、また一つレベルが上がるような感じもする。それはすごくやりがいだなと思います。本当にいろいろな作品をやらせていただくようになって、毎回違う試練にぶち当たるのですが、それも楽しい時間だなと思ったりするので、逆に今が一番楽しい時期なのかもと思ったりします」(岸谷史生/MANTANWEB)