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長澤まさみ:藤井道人脚本・監督のNetflix映画「パレード」で主演 坂口健太郎、横浜流星、森七菜も出演 2月29日世界配信

Netflix映画「パレード」のキーアート=Netflix提供

 俳優の長澤まさみさんが、藤井道人さんが脚本・監督を手がけるNetflix映画「パレード」で主演を務めることが1月30日、明らかになった。「パレード」は、藤井監督による「余命10年」(2022年)、「最後まで行く」(2023年)に続く新作で、“旅立ってしまった人”の目線で、遺(のこ)された人への思いを描く愛の物語となっている。2月29日にNetflixで世界独占配信される。

 併せて、俳優の坂口健太郎さん、横浜流星さん、リリー・フランキーさん、寺島しのぶさん、田中哲司さん、森七菜さんの出演も発表された。

 長澤さん演じる主人公の美奈子は、がれきが打ち上げられた海辺で目を覚ました。離ればなれになった一人息子・良を捜す美奈子は、青年のアキラ(坂口さん)や元ヤクザの勝利(横浜さん)、元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキーさん)とその仲間たちと出会い、自分が亡くなったことを知る。そして、未練を残してこの世を去ったため、まだ“その先”に行けないのだと悟る。

 道中で出会った彼らも、さまざまな理由からこの世界にとどまっていた。現実を受け止めきれない美奈子だったが、月に一度死者たちが集い、それぞれの会いたかった人を捜す“パレード”に参加したことを機に、おのおのの心に触れていく……。

 寺島さんはスナックのママ・かおり、田中さんは元銀行員の田中、森さんは生きることに絶望した女子高生のナナをそれぞれ演じる。

 長澤さん、坂口さん、横浜さん、藤井監督のコメント全文は以下の通り。

 ◇長澤まさみさんのコメント

 いつもあたり前にあった日常が、突然にして変わることがあり、まるで足跡を踏み直すように、深く深く刻まれる。物語の中では人と人がつながり助け合い、分かち合うことで1人では拭えない不安や恐怖を遠ざけ進んでゆく。あぁ私にも出来るかもしれない。みんなと同じように誰かの力になれるかも。力強く歩みを進めて、自分の扉を開く準備をしよう。これはいつだって、誰にでも許された自由であり希望なのだと思いました。

 ◇坂口健太郎さんのコメント

 不思議な世界の話でした。生と死、その間にある世界で僕たちは確かに存在し、息をして、心がある。誰か、何かのためへの気持ちで一つの作品が生み出され、それが結果多くの心を揺さぶる、そういう作品の価値を改めて考えさせてくれた作品でした。そこに生きた僕たちの感情や想(おも)いに触れていただけたらうれしいです。

 ◇リリー・フランキーさんのコメント

 母が生きていた時よりも、今のほうが、毎日、会話をしている気がします。朝、出かける前の仏壇に。街を歩いている何かの瞬間に。目の前にいた時よりも多く、話しかけていると思います。この映画に描かれた遊園地のような場所にもし、オカンがいて、元気にやっているのなら、安心した気持ちになれました。そして、この映画の中に登場するマイケルは、ある映画プロデューサーをモデルにし、この作品は彼に対するレクイエムでもあります。命あるものは、姿かたちが無くなったから死ぬのではなく、その人のことを誰も思い出さなくなった時、はじめて死ぬのだと思います。この「パレードを見て、誰かが、かつてそこにいた誰かを思い出すきっかけになれば、この映画は完成するのだと思います。

 ◇藤井道人監督のコメント

 「映画こそ、自由であるべきだ」と彼は言った。無責任な言葉だなと思いながら、そんな彼の言葉を胸に、久しぶりに自分の個人的な感情を信じて「パレード」を作りました。本作は、10年間自分が描きたくても描けなかったテーマと、私に突如訪れた「別れ」が偶発的に合わさって生まれた作品です。長澤まさみさんをはじめとする素晴らしいキャストとスタッフと作り上げたこの映画が、「喪失」を経験したすべての人たちの心に寄り添う作品になっていると信じています。そして、制作のハードルが極めて高い本作を、初稿を読んでGOを出してくれたNetflixに改めて感謝したいと思います。配信まで、楽しみにお待ちください。この度の震災に際し、心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復旧をお祈りしております。

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