桜 稲垣早希の補完計画:「失恋ショコラティエ」 ブログ旅の目標できた

マンガ「失恋ショコラティエ」の魅力を語る桜 稲垣早希さん
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マンガ「失恋ショコラティエ」の魅力を語る桜 稲垣早希さん

 アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のヒロイン・アスカの物まねで知られるお笑い芸人の桜 稲垣早希さん。「エヴァ」だけでなくさまざまなアニメやマンガ、ゲームが大好きという稲垣さんが、熱い思いを語ります。(毎月25日更新)

ウナギノボリ

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 こんにちは! 暑いですね~ 夏ですからね~ 夏なのにどこにも遊びに行ってないです。海でバーベキューしたり花火大会したり旅行したりしたいですね~ このままだとすぐに20代が終わってしまいます。

 なので、せめて女子力アップのために今回は甘くて甘くて甘くて苦すぎる恋愛マンガをご紹介します。

 「失恋ショコラティエ」

 恋愛少女マンガです。しかし、この作品の主人公は男性です。そう! 一人の女性に恋をし、人生がまるごとその女性のために転がってしまった男のお話です。

 なので、少し普通の少女マンガとは違いますが、でも男女の違いはあれど好きな人に抱く心の動きは同じです。なので誰が読んでもなんとなく共感できると思います。ただし、なんとなくです(笑い)。

 まあ、それは後で説明するとしまして、とりあえずあらすじは……、主人公は爽太。サエコという女性のことが好きです。学校一モテモテの高校の先輩だったサエコに一目ぼれ。サエコはチョコレートが何より好き。実家がケーキ屋さんの爽太はサエコのために手作りチョコを作る。しかし、振られる。さらにおいしいチョコを作るためにパリで修行をし、ショコラティエになります。そこから年月がたち爽太は立派なショコラティエになって日本で自分のお店を持ったりするのですが、肝心のサエコさんはすでに結婚が決まってたりします。

 しかし! この男はサエコ中心に世界が回ってるので、サエコの好きなチョコを作り続けます。自分の店を持っての初仕事がサエコの結婚披露宴でのウエディングケーキ作り!! そう、サエコが他の人と付き合っていようが結婚しようがおかまいなし。そんなことが障害にならないくらい、好き過ぎるのです。

 第1話の一言目のセリフが驚きます。

 「もしも生まれ変われるならあなたの赤血球になりたい」

 どんな発想やねん! そして、振られた後、パリでショコラティエになる決意をしたときも……、

 「俺は必ずショコラティエになる。何年かかってもいい。誰もが認めるショコラティエになってあなたの目にもいや応なく入るくらい有名になって『あの時捨てるんじゃなかった』ってあなたに後悔させるんだ。それで俺のショコラをこっそり食べたあなたが『セ・ボン!』って声をあげる。それが俺の夢だよ。たとえその声が俺の耳に届くことはないとしても……」というセリフがあります。

 ……どういうことーーーーーー!? なんでそうなるの? え!? それでいいの?

 だって、「俺の耳に届かなくても……」って、サエコさんにチョコが認められても、それが耳に届かなかったらパリで修行して店まで出した努力は報われるの!? う~ん、恋愛は努力したら絶対報われるものだとは思わないけど、じゃあ前向きに他に好きな人をさがして、その人に目の前で「おいしい」って言ってもらえるようにしたらいいのに。

 って私は他人ごとながら思うのですが、人によって幸せの形はさまざまなので、とにかく爽太がそれで幸せならそれはそれが一番いいのかな~なんてこのマンガを読みながらモンモン考えてます。

 でも、本当に爽太はなかなか報われないんですよ。ショコラティエで男前なので、周りからモテるのですが、とにかくサエコさん一筋なのです。このマンガはまだまだ続いてる作品なので結末が楽しみです。

 さて、恋の行方はさておき、私がさらに興味あるのはこのマンガに出てくるチョコたちです! 1巻読むだけでお口の中がチョコの口になってどうしても食べたくなります。マンガやアニメに影響されやすい私は、このチョコにもハマりました。このマンガを買った当時は、定期的にチョコレート専門店に行き、1粒ずつ選んで購入して、毎朝1粒ずつ食べるというのを日課にしていました。

 チョコって好きだったけど、このマンガを読んでから食べるチョコは格別です! なんか、チョコを買うとき、「これは職人さんがどんな思いで作ったのだろう? もしかして大事な人のために」なんて妄想が広がります。そう思うとますます、一粒一粒がおいしく感じてきます。私は今、旅の番組のロケでヨーロッパによく行ってます。ヨーロッパといえばまさにチョコ!なのですが、ロケ中はお土産買うスキなんて1秒もないので、(というかそもそもルール違反になるので買わせてくれません)なので行き帰りの空港でチョコを買います。

 しかし……、ヨーロッパの空港では時間がないため、乗り継ぎのドバイ空港でチョコを買うはめになります。これじゃあ、なんだかよくわかりません。だからパリにたどり着いたら、街でチョコを買ってみたいです。それを目標に頑張ります。

 この甘くて甘くて甘くて苦過ぎる恋愛に、私はなんとなくしか共感することができないのですが、チョコのおいしさには100%共感しているのです。

 ◇プロフィル

 桜 稲垣早希(さくら いながき・さき)=83年神戸市生まれ。07年2月に、お笑いコンビ「桜」を結成。07年の「M−1グランプリ」で3回戦に進出するなど活躍していたが、09年末に相方がコンビを卒業し、ピン芸人として活動。アニメ「エヴァンゲリオン」のヒロイン、アスカの物まねで知られ、バラエティー番組「ロケみつ」(毎日放送)でブレーク。「R−1ぐらんぷり」で2年連続で準決勝に進出したほか、「吉本べっぴんランキング」でも3年連続で2位を獲得している。最近ではバラエティー番組などでナレーションもこなすなど、芸の幅を広げている。

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