47都道府県グルメ便:小城の「マジェンバ」 佐賀・ひのひかり智

佐賀県小城市の新グルメ「マジェンバ」を紹介するひのひかり智さん
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佐賀県小城市の新グルメ「マジェンバ」を紹介するひのひかり智さん

 吉本興業の若手芸人が、47都道府県に住んで地元に密着した活動をする「あなたの街に住みますプロジェクト」。全国に住む「住みます芸人」の皆さんに各地のおいしいものを紹介してもらいます。今回は佐賀に住む“兼業農家芸人”のひのひかり智さんが、小城(おぎ)市の新グルメ「マジェンバ」を紹介します。(毎週日曜更新)

ウナギノボリ

 こんにちは! 佐賀県の住みます芸人、ひのひかり智です。今回僕が紹介する「マジェンバ」は、去年の7月に誕生した小城の“新発めん”です。

 「マジェンバ」ってちょっと聞きなれない響きでしょ? これは佐賀の方言で「混ぜて」を意味する「混ぜんば」から来てるんですよ。

 さて、そんな「マジェンバ」を名乗るには、条件があります。まずは「混ぜること」。そして「めん料理であること」。それから「小城産の食材を一つは使うこと」。小城は野菜がたくさん採れるんですよ。トマトやキュウリは、水はけのよい土で夏の暑さに負けずみずみずしく育ちますし、タマネギやレンコンなどの育つ粘土質な土も併せ持つ土地なんです。もう一つ「マジェンバのタレを使うこと」も大切な条件です。

 小城市内では現在18店舗(春夏限定でもう1軒増えます)で、各店オリジナルの「マジェンバ」を食べることができます。今回は、その中から三つの「マジェンバ」をご紹介しましょう!

 まず1軒目のお店は、「ホワイトハウス」さん。こちらのマジェンバは、なんと、イタリアン! 料理長いわく「1人前ずつめんをゆでて、1人前ずつソースを作る」というこだわり。マジェンバのタレに、アーリオオーリオペペロンチーノとトマトソースをブレンドした、ホワイトハウスの特製ソースが使われています。ちなみにぼくは、“あーりおおーりお”が何か分からないので、「おいしいタレ」だとだけメモしました……。

 そして、マジェンバの条件である小城産の食材は、地元の野菜だそうです。トマトやレタス、タマネギ、新鮮な野菜がたくさん入っていました。こだわりの平打ち生パスタ、地元の新鮮野菜、自家製ピクルス、ぷりぷりのエビ、パルマの生ハム、チーズ、温泉卵など彩り豊かなイタリアンマジェンバ!

 しっかりしたコクのあるソースが、もちもちの生パスタにからんで、野菜もいっぱいで……。味のリポートを忘れて黙々と食べてしまいました。マネージャーに「感想を言ってください!」と怒られるくらい、夢中になるおいしさでした。女性のお客さんにはハート形の器を使うサービスがあるので、これはモテるマジェンバですよ……。

 続いて2軒目のお店は、「菊前寿司」さん。おすし屋さんでもマジェンバを食べることができるんです! 新鮮なお刺し身にこだわった「海鮮マジェンバ」が出てきました。

 見た目はまさに、ちらしずし。マグロ、タイ、カンパチ、エビ、イカなどその日の朝に仕入れた海鮮がのっています。ここのマジェンバは、地元食材である小城市芦刈の「豆乳めん」を使っていて、食感がツルツルで大豆のほんのり甘い味が楽しめます。ちなみにこの豆乳めん、なんばグランド花月の「47ご当地市場」でも販売中です、とちょっと宣伝。

 マジェンバのタレは、刺し身と豆乳めん、この二つに合わせるために、相当苦労されたそうです。そのかいあって、ちょっと酸味のきいたさっぱりとしたタレが、豆乳めんのツルツルした食感と、ブリブリした食感のお刺し身と、決して他では味わえない相性の良さ! とてもサッパリしているので、僕は飲んだ後にも食べたいです。

 そして3軒目は、「森のアトリエ」さん。この店にたどり着くのは、かなり困難です! 名前の通り、森の中にあります。迷子になりそうなので、ぼくは「幻の店」だと思っています……。

 森のアトリエには、ご主人の描いた絵が飾ってあったり、お庭にコスモスが咲いていたり、ゆっつら(ゆったり)~としたおしゃれなお店です。奥さんが「私、ひのひかり智さんと感覚が似てるわ~」と言っていました。とっても面白い人ということですね!

 そんな森のアトリエのマジェンバは、スパゲティーめん、ちょっぴり中華風なタレ、めんによくからむひき肉、そして地元の野菜がたっぷり入っています。レタス、ブロッコリー、コーン、ニンジン、カイワレ、パプリカ、そして4種類のひよこ豆などなど。

 秋の味覚ということで、栗とカボチャも入っていました。カボチャはご主人が庭の畑で育てたものだそうです。まさに地産地消の味ですね。森のアトリエさんは、こだわりのコーヒーもおすすめです。メニューには“コーヒ”と書いてありました。きっと奥さんのこだわりに違いありません。

 いかがでしたか? 佐賀県の“小城☆新発めん”マジェンバ、ぜひ、お店ごとの味を楽しんでくださいね。(取材協力:ホワイトハウス 0952・72・5672 菊前寿司 0952・66・0671 森のアトリエ 0952・73・8818)

◇ひのひかり智のプロフィール

 1999年からお笑い芸人として、農家との二足のわらじで活動する兼業農家芸人。自分で育てた野菜を相方に新鮮なネタを披露する。佐賀県の住みます芸人として2011年5月から活動している。毎日午後10時からYNN(よしもとネタネットワーク)佐賀チャンネル(http://www.ynn47.jp/saga/)をユーストリームで生配信中。

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