注目映画紹介:「砂漠でサーモン・フィッシング」 大富豪の砂漠でのサケ釣りの夢をかなえるため…

「砂漠でサーモン・フィッシング」の一場面 (C)2011 Yemen Distributions Ltd.,BBC and The British Film Institute.All Rights Reserved.
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「砂漠でサーモン・フィッシング」の一場面 (C)2011 Yemen Distributions Ltd.,BBC and The British Film Institute.All Rights Reserved.

 ユアン・マクレガーさんと「プラダを着た悪魔」(06年)などで知られるエミリー・ブラントさんが共演した映画「砂漠でサーモン・フィッシング」(ラッセ・ハルストレム監督)が8日から公開された。英国でベストセラーとなった小説を「スラムドッグ$ミリオネア」(08年)の脚本家サイモン・ビューフォイさんが脚色した。

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 砂漠の国イエメンでサケ釣りをしたいと考えたイエメンの大富豪。彼の夢をかなえられないか……。そんな、壮大というかむちゃな仕事を、彼の代理人として働く投資コンサルタントのハリエット(ブラントさん)から頼まれた水産学者のジョーンズ博士(マクレガーさん)。そんなこと絶対無理!とけんもほろろに断ったジョーンズ博士だったが、思いのほか真剣な大富豪にほだされ、徐々にやる気になっていく。果たしてイエメンでのサケ釣りは実現するのだろうか……というストーリー。

 砂漠でのサケ釣り。この、夢物語的な計画に挑む人々。大人のロマンたっぷりの物語でありながら、その計画を中東との緊張緩和に利用しようという英国政府の思惑がからんでいたり、計画自体が頓挫したりなど、現実のほろ苦さにも言及する。そうした硬軟織り交ぜたストーリーをほのぼのタッチで展開させたのは、「ギルバート・グレイプ」(93年)や「HACHI 約束の犬」(09年)などで知られるハルストレム監督で、なんともチャーミングな作品にまとめあげた。他の出演者に、イエメンの大富豪役で「シリアナ」(05年)、「コンテイジョン」(11年)のアムール・ワケドさん、英国首相のやり手広報官役で「サラの鍵」(10年)などのクリスティン・スコット・トーマスさんが出演している。8日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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