上川隆也:「二流小説家」で映画初主演 「身の震える思い」

「二流小説家−シリアリスト−」で映画初主演する上川隆也さん
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「二流小説家−シリアリスト−」で映画初主演する上川隆也さん

 “ミステリー界のアカデミー賞”と呼ばれる権威ある「アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞」にノミネートされたデイビッド・ゴードンさんの人気ミステリー小説「二流小説家」が映画化されることになり、俳優の上川隆也さんが主演することが24日、明らかになった。NHK大河ドラマ「功名が辻」など数々のドラマや舞台で主演を務めてきた上川さんだが、映画主演は今回が初めて。作品について上川さんは「小説を読了して本を閉じた時、これを原作とした作品が、自分の初主演映画になるのだと、身の震える思いがしました」とコメントを寄せている。映画は「二流小説家−シリアリスト−」と題して、6月に公開予定。 

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 「二流小説家」は、10年に発表したゴードンさんのデビュー作で、MWA賞の11年度ベスト・ファースト・ノベル(最優秀新人賞)にノミネートされた作品。日本でも「このミステリーがすごい!」(宝島社)、「ミステリが読みたい!」(早川書房)の12年度版海外編、「週刊文春ミステリーベスト10」の11年海外部門で首位を獲得し“海外ミステリー初の三冠”を達成するなど、高い評価を受けており、上川さんは「原作に負けない、『一流のエンターテインメント』として映画もお届けできるように、全力で取り組みたいと思います」と気合十分だ。

 映画は、上川さん演じる二流の売れない小説家・赤羽一兵が、一流の連続殺人犯・呉井大悟と出会ったことで、不可解な事件に巻き込まれていくサスペンス。呉井が4人の女性を殺害、それぞれ頭部を切断し花をあしらった写真を警察に送り付けた凶悪な連続殺人事件から12年。死刑囚の呉井は、赤羽に「告白を聞き暴露本を出版する権利と引き換えに、俺のためだけに官能小説を書け」とささやく。呉井にラブレターを送る多数の“信者”と呉井を主人公にした小説を要求された赤羽は、信者を訪ね、小説を書き、刑務所を訪れ、小説を読み聞かせ、その対価として呉井の告白を取材する日々を送っていた。そんなある日、赤羽は頭部が切断され花をあしらわれた死体の第一発見者になったことで、警察に容疑者として追われながら犯人を追うことになる……というストーリー。

 メガホンは「相棒 season3」「遺留捜査」の猪崎宣昭監督が取り、脚本は「臨場 劇場版」の尾西兼一さんと「しあわせのパン」の三島有紀子さんが担当する。撮影は1月中旬からスタートする予定。(毎日新聞デジタル)

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