市川海老蔵:父・團十郎さん死去で会見 涙こらえ「大きな愛で見守ってもらった」

3日に亡くなった父・市川團十郎さんについて語った市川海老蔵さん
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3日に亡くなった父・市川團十郎さんについて語った市川海老蔵さん

 歌舞伎俳優の市川團十郎(いちかわ・だんじゅうろう、本名・堀越夏雄=ほりこし・なつお)さんが3日午後9時59分、66歳で肺炎のため東京都内の病院で死去したことで4日、東京都内の團十郎さんの自宅前で息子の海老蔵さんが会見した。

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 海老蔵さんは3日、成田山新勝寺(千葉県成田市)の節分会に参加していたが、「豆まきのときは(團十郎さんは)元気だった。突然でしたね。ここのところ比較的順調だったので家族も驚いています」と疲れ切った様子で、「1月19日から肺の状態が芳しくなかった。2回ほど大きな病気(急性前骨髄球性白血病)をしたので、免疫力が落ちていて感染症に弱い状態だった」と、このところの病状を語った。最期のときには「この世にあるすべての思い当たる言葉をかけました」というが、帰らぬ人に。「最期は笑顔だった。看病をしていた妹のぼたんが地方から戻ってきたらほっとした表情になった」と語った。

 海老蔵さんには3月に第2子が生まれる予定で、性別も男の子だと分かっているといい、「(2人目ができたことを知って)一番父が喜んでいた。その手で抱きたかったんじゃないか、また一緒に舞台に立ちたかったのではないでしょうか。父が一番残念だったんじゃないですか」と涙をこらえながら語った。

 どんな父だったかと聞かれると、「僕はやんちゃ、わがまま、わんぱくな部分が多い。そういったものも父の大きな愛、器で見守ってもらった。大きな愛のある人でした。自分のことをさておいて、興行やみんなのことを考えて。体がつらくても弱音をはかなかった。(病気との闘いぶりは立派で)まねできません」と振り返り、「僕の本名は孝俊といって親孝行の孝の字がついているんですけど、全然親孝行できなかった。これからの舞台も草葉の陰で見ていてくれれば。それが親孝行になると思います。父の思いを少しでも受け継げられるように、歌舞伎に精進していこうと思います」とさらなる活躍を誓っていた。(毎日新聞デジタル)

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