テレビアニメ化もされた小説「四畳半神話大系」で知られる作家の森見登美彦さん原作の「有頂天家族」が7月にテレビアニメ化されることが21日、明らかになった。人気マンガ「さよなら絶望先生」の久米田康治さんが自身の作品以外として初のキャラクター原案を手掛け、テレビアニメ「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」の演出を手掛けた吉原正行さんが監督を務める。アニメーション制作は「花咲くいろは」の「P.A.WORKS」が担当する。
ウナギノボリ
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「有頂天家族」はタヌキと人間、てんぐが巻き起こす騒動を描くファンタジー小説。タヌキ界の頭領・下鴨総一郎は、ある日何の前触れもなくタヌキ鍋にされてしまうが、その経緯は謎に包まれていた。残された4兄弟の中で、父の「あほうの血」を色濃く継いだ三男・矢三郎は「面白きことは良きことなり」をモットーに、京都の下鴨神社にある糺(ただす)ノ森で家族と暮らしていたが、突然、下鴨家を絶体絶命の危機が襲う……というストーリー。
声優は、下鴨家の矢三郎を桜井孝宏さん、生真面目だが土壇場に弱い長男・矢一郎を諏訪部順一さん、カエルの姿でずっと井戸に籠もっているやる気のない次男・矢二郎を吉野裕行さん、臆病ですぐにしっぽを出してしまう未熟者の四男・矢四郎を中原麻衣さん、4兄弟を優しく見守る下鴨家の母を井上喜久子さん、てんぐの神通力を得て空を自在に飛び回る妖艶な美女・弁天を能登麻美子さんがそれぞれ担当する。
吉原監督は「プッと笑ってしまう登場人物たちの何気ない会話や兄弟個々の事情に目が潤んだり、原作を読んで面白いと感じたソレを同じように感じることができる映像にしたい……ただただそんな思いで作品を作っています」といい「タヌキである主人公たちのさまざまな思いは、私たち人間にも共通することばかりだと思います。一生懸命生きる、生きようとするこの家族を自身と照らし合わせて見てほしい」と話している。
また、アニメの堀川憲司プロデューサーも「この作品が転がり出すまでには長い年月を要しました。この作品を世に送り出すにはそれだけの準備が必要だったのです。僕の覚悟にも、吉原監督を中心とした制作チームを構築するのにも。今ここに挑戦の機は熟したり!」と意気込んでいる。(毎日新聞デジタル)
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