MD松尾のヒット解析:ゴッドイーター2好調 ライトニングに期待

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーがヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

ウナギノボリ

 「ゴッドイーター2」(Vita・PSP、バンダイナムコゲームス)のVita版が予想通り首位を獲得。PSP版も好調で、TSUTAYAではVita版とPSP版の比率は大体2対1くらい。どちらもよく売れていて、Vita版は本体の売り上げにも貢献しました。「ゴッドイーター2」も貢献したとみられるVitaフォーマットの新型ゲーム機「プレイステーションVitaTV」(SCE)もまずまずの手ごたえ。売り上げ台数はコントローラーの付いていないハード単体版の方がやや多いもののほぼ同程度。テレビCMなどのプロモーション展開があればもっと売れるのでは。

 一方「ワールドサッカーウイニングイレブン2014」(PS3、コナミデジタルエンタテインメント)は前作比で約6割と厳しいスタート。前作はかなり前から発売告知があり予約も盛況でしたが、今回は急に発売日が決まった印象で、展開が遅れました。発売されていることを知らないお客さんも多いのでは。ただ善戦した先日の対オランダ戦など周辺状況も好転の兆候があるので、今後に期待したいところです。「コール オブ デューティ ゴースト 字幕版」(PS3・Xbox360・WiiU、スクウェア・エニックス)は、シリーズのファンを中心に前作並みの堅調な売り上げを記録しました。

 ◇今週の動き

 人気シリーズの最新作「ライトニング リターンズ ファイナルファンタジー13」(PS3・Xbox360、スクウェア・エニックス)のPS3版がトップでしょう。シリーズ3作目となりますが、アクションの細かい部分にまで丁寧に手が加えられているのを感じます。TSUTAYAではゲーム中に使えるオリジナル特典をつけたこともあって予約も順調で期待できそう。続くのは「ワンピース アンリミテッドワールド レッド」(3DS、バンダイナムコゲームス)か。こちらも予約が好調です。「スーパーマリオ 3Dワールド」(WiiU、任天堂)が続くとみています。

 また、シリーズ初のWiiUタイトルとなる「太鼓の達人 WiiUば~じょん!」(バンダイナムコゲームス)、市場が成熟しての登場となった「アイカツ! 2人のmy princess」(3DS、同)など、年末商戦らしく新作は盛りだくさん。「ゴッドイーター2」「ワールドサッカーウイニングイレブン2014」などもまだ上位を堅持するのでは。

 ◇ランキングは次の通り。(11~17日・TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 ゴッドイーター2(Vita)

2位 ワールドサッカーウイニングイレブン2014(PS3)

3位 コール オブ デューティ ゴースト 字幕版(PS3)

4位 ゴッドイーター2(PSP)

5位 大合奏!バンドブラザーズP(3DS)

6位 バトルフィールド4(PS3)

7位 ワールドサッカーウイニングイレブン2014(PSP)

8位 ポケットモンスターX(3DS)

9位 実況パワフルプロ野球2013(PS3)

10位 ポケットモンスターY(3DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

ゲーム 最新記事