2013年にインドで公開され、同国内だけでなく世界各国でのインド映画の歴代興行成績を塗り替えた「チェイス!」(ビジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ監督)が5日に公開される。今作は、米シカゴを舞台に、父の復讐(ふくしゅう)を誓う腕利きの金庫破りが、彼を追う刑事たちとの知力と体力の限りをつくした壮絶なチェイスを繰り広げるアクション作。日本でもヒットした「きっと、うまくいく」で主演を務めたアーミル・カーンさんが主人公を演じ、二転三転するストーリーやバイクによるアクロバティックなカーチェースには息をのみ、最先端を取り入れたダンスシーンに魅了される。
ウナギノボリ
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シカゴでサーカス団を率いる天才トリックスターのサーヒル(カーンさん)は、マジックとダンスを融合させたゴージャスなショーで人気を博している。しかしサーヒルには幼い頃に父を破滅に追い込んだ銀行に復讐するため、銀行を狙う腕利きの金庫破りという裏の顔があった。ハイテクバイクを操って次々に犯行を重ねていくが、現場に残された手がかりから警察は犯人をインド系と特定。インドから検挙率ナンバーワンの刑事のジャイ(アビシェーク・バッチャンさん)と、相棒のアリ(ウダイ・チョープラーさん)を呼び寄せ捜査に当たらせるが……というストーリー。
インド映画といえば民族音楽やダンスミュージックがふんだんに使われるミュージカルのイメージが強いが、今作はバイクや水上ボートなどによるチェースや銃撃戦がふんだんに盛り込まれた、インド映画のイメージを覆すようなアクション大作に仕上がっている。特に主人公が操るBMWのモンスターバイクK1300Rを改造したハイテクバイクがカッコよく、川を走ったり空中を駆けたりと状況に応じた変形もスムーズで、迫力のアクションシーンを盛り上げる。インド映画ならではのダンスシーンもイメージを一新。最先端を取り入れ、スタイリッシュで華麗なダンスはダイナミックで、シーンごとにイメージを合わせたBGMも楽しみたい。今作のために肉体改造をしたというカーンさんの美しい筋肉や陽と陰を使い分けた演技が秀逸で、ヒューマンドラマの部分でも楽しませてくれる。メインのトリックが判明したあとの展開も、波乱と驚きに満ちていて最後まで引き込まれる。TOHOシネマズスカラ座(東京都千代田区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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