岩井俊二監督:初長編アニメの裏にジブリ鈴木敏夫P 「自分らしいアニメ」と感無量

劇場版アニメ「花とアリス殺人事件」の完成披露上映会に登場した岩井俊二監督
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劇場版アニメ「花とアリス殺人事件」の完成披露上映会に登場した岩井俊二監督

 岩井俊二監督が12日、東京都内で行われた劇場版アニメ「花とアリス殺人事件」(20日公開)の完成披露上映会に登場。自身が手がけた2004年公開の映画「花とアリス」の前日譚(たん)を描いた、岩井監督にとって初の長編アニメ作品で「どうやってアニメを作ればいいのかわからなくて、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーにレクチャーを受けた」と明かし、「足かけ10年かかりましたが、自分なりの自分らしいアニメになった。感無量です」と完成への喜びを語った。

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 「花とアリス殺人事件」は、アリス(有栖川徹子)と花(荒井花)の2人の女子高生の日常、友情、恋に揺れる姿を描いた「花とアリス」の前日譚(たん)。花とアリスの出会いのエピソードなどが描かれる。「花とアリス」でダブルヒロインを演じた鈴木杏さんと蒼井優さんが、同じ役の声優を務めることでも話題を集めている。

 舞台あいさつには鈴木さんと蒼井さんも登場。岩井監督は「2人が一緒にいると11年前を思い出す。篠田昇さんが撮影監督で、和気あいあいとした現場だった」と話を切り出し、「前作の撮影後に『花とアリス殺人事件』の本にとりかかって。出来上がった朝に篠田さんが亡くなったって連絡をもらった。2人(鈴木さんと蒼井さん)は葬式でわんわん泣いていて、本を棺に入れてもらった」とエピソードを披露。蒼井さんが「篠田さんに見てほしかったけど、でもそれはかなわないので、皆さんの笑顔が天国に届けばいいなと思う」と目を潤ませる一幕もあった。

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