ソロモンの偽証:藤野涼子、板垣瑞生の成長を監督絶賛 「演技力最下位だったが…」

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 宮部みゆきさんのミステリー小説が原作の映画の後編「ソロモンの偽証 後篇・裁判」(成島出監督)の先行上映記念舞台あいさつが5日、東京都内で行われ、主演の藤野涼子さん、板垣瑞生さん、成島監督が登場した。藤野さんや板垣さんをはじめ、劇中に登場する中学生33人は約1万人の中からオーディションで選ばれているが、成島監督は「おととしの11月にオーディションを始めて、その後の春先のワークショップではこの2人は演技力が最下位だったが、見事やりきってくれた。本当に感謝している」と2人の成長ぶりを絶賛した。

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 本格的な演技は今作が初挑戦という藤野さんは、後編のメインとなる校内裁判の場面を振り返り、「(劇中で演じた)涼子の最後のシーンで表現することの難しさを知った。300人の傍聴人の前で自分思いを伝えるというシーンで、人はいないけれども、いるように表現するのが難しかった。何度も何度もNGを出して自分はこんなに演技ができないんだろうと思ったけど、監督やスタッフのおかげで、自分でも納得できる演技ができた」と述懐。また、板垣さんも「裁判のシーンは長回しだったので、ひとかみすると最初からやり直しというプレッシャーがすごく、つらかった」と振り返った。

 演技の苦労を語る2人に対し、成島監督は「この2人より上手な子はいたけど、2人のまなざしと真っすぐな心にかけてみようと(思った)。実は多くのスタッフから反対されたが、この2人で映画成立しないならやめようと思っていた」と裏話を明かした。

 「ソロモンの偽証」は宮部みゆきさんのミステリー小説を2部構成で映画化した作品。雪が降ったクリスマスの朝、藤野涼子(藤野さん)らが積もった雪の中に同級生の遺体を発見。自殺と断定されるも告発文が届き、さらに新たな犠牲者が出たことで、ついに学校内裁判が開廷される……という内容。「後篇・裁判」は11日公開。

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