今年の夏アニメが出そろってから約1カ月がたった。「MANTANWEB」のアニメ担当記者が、「ドラゴンボール」の新シリーズ「ドラゴンボール超(スーパー)」、人気日常系アニメの第2期「のんのんびより りぴーと」など話題作を独断と偏見で語る。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
おなじみのキャラクターがずらりと並び、シリーズの新作とくれば、懐かしさで胸がいっぱいになる人も多いだろう。だが、あえて意地悪なことを言えば、キー局の日曜午前9時という枠で、“ファンムービー”を放送しているわけだ。このクラスの作品であれば、存在自体に意味があるが、人気シリーズに頼りがちなテレビ&アニメ業界の課題が浮かび上がるのも確か。悟空が世界を救ったように、マンネリの業界を救うような、思い切った展開を期待したい……と考えるのはワガママ?(成)
前作は“鬼才”中村健治監督が、SNS時代のヒーロー像を描いて話題を集めたが、ワケが分からないまま引き込まれ、気がつくと強いメッセージを肌で感じるという独特の手法は今回も健在。どうやら“みんながつながるバラ色の未来”への疑問を呈していそうにも感じるが、さっぱり先が読めない。物語のカギを握る(と思われる)宇宙人・ゲルサドラの声が花澤香菜さんから杉田智和さんに代わったのもたまげた。このまま中村演出に流されていくのが正しい見方なのだろう。あと、つばさはウザ可愛い。(立)
近未来の火星都市を舞台にしたオリジナルアニメ。てっきり技術者や会社員といった設定を加味しただけの学園(?)ラブコメかと思っていたら、サービス残業やリストラ、不採算部門といったビジネス用語が踊る企業内バトルの様相を呈しており、意表を突かれた。熱血教師・瀬良カイトたちが所属する「A-TEC」と霧科コーポレーションの闘いに焦点が置かれているが、今後は可愛いキャラクターたちが繰り広げるラブコメ展開にも期待したいところ。個人的にはミステリアス美少女のイリスの活躍シーンが待ち遠しい。(鰭)
「にゃんぱすー」再び。2013年10~12月に放送された第1期は、放送終了を悲しむファンが続出したことから“のんのんロス症候群”などという言葉も生まれた。基本的には、第1期と何も変わらない。登場人物が極端に少なく、事件があるわけではなく、田舎の日常が描かれている。何も起こらないところが心地いい。美しい田舎の風景と少女たちの何気ないやりとりがあるだけでいいのだ。今後も第3、4期と延々に“りぴーと”してくれれば、もう“ロス”にはならないのに。最後に一言。「にゃんぱすー」のれんげではなく、蛍が好き。(鉄)
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