注目映画紹介:「映画 ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-」中学生らしい“青さ”全開の物語

劇場版アニメ「映画 ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-」のワンシーン (C)2015おおじこうじ・京都アニメーション/ハイスピード製作委員会
1 / 6
劇場版アニメ「映画 ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-」のワンシーン (C)2015おおじこうじ・京都アニメーション/ハイスピード製作委員会

 おおじこうじさんのライトノベル「ハイ☆スピード!」が原作の劇場版アニメ「映画 ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-」(武本康弘監督)が5日に公開される。「ハイ☆スピード!」を原案に京都アニメーションが制作したテレビアニメ「Free!」は、第1期が2013年7~9月、第2期「Eternal Summer」が14年7~9月に放送。かつて水泳好きだった男子高校生が仲間と水泳部を設立し、ライバルとの戦いを経て泳ぎへの情熱を取り戻していく姿を描いた。完全新作アニメとして映画化された今作では、主人公・七瀬遙らの中学生時代を舞台に、水泳部に入部した遙がメドレーリレーの練習を通してチームになるために必要なことや絆を深めていく物語が繰り広げられる。

ウナギノボリ

 水とふれあい、水を感じることに特別な思いを持つ七瀬遙(声・島崎信長さん)は、幼なじみの橘真琴(声・鈴木達央さん)とともに岩鳶中学校へ進学。水泳部に入部した2人は、椎名旭(声・豊永利行さん)、桐嶋郁弥(声・内山昂輝さん)と4人でメドレーリレーのチームを組み試合を目指すことに。4人は考え方も目的も違い、さらにそれぞれ悩みを抱えていて、練習を重ねるがうまくいかず……という展開。

 映画はアニメ「Free!」よりも時間軸が少し前で、遙の中学時代のエピソードが描かれており、高校時代の物語であるテレビ版とは趣が異なる。中学生という子供過ぎず大人過ぎない時期のエピソードには、思春期特有の悩みや葛藤があり、成長といった要素も含まれた青春群像劇が楽しめる。中学生らしいピュアさやキラキラ感、いい意味での青さに胸が熱くさせられる。テレビ版でもこだわり抜かれていた水の表現についても、微妙に色合いや表現方法に手が加えられていて、一味違った水の表現がダイナミックだ。「Free!」とのつながりを感じさせる場面も盛り込まれるなどファンサービスな場面も。真琴役の鈴木さんが“Ta_2”として活動する音楽ユニット「OLDCODEX」が主題歌「Aching Horns」を担当している。新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

写真を見る全 6 枚

アニメ 最新記事