ワライナキ:関西発のフォークデュオ 名古屋から「全国へ勝負かける」 人工知能と共同制作した楽曲も話題

取材に応じたフォークデュオ「ワライナキ」の高田志麻さん(左)と白井大輔さん
1 / 3
取材に応じたフォークデュオ「ワライナキ」の高田志麻さん(左)と白井大輔さん

 「シャララララララララ」というフレーズのCMソングで、東海エリアで抜群の知名度を誇る関西発のフォークデュオ「ワライナキ」が今年、名古屋を新たな拠点に加え、活動をスタートした。結成12年目での拠点拡大で、今回が「ラストチャンス。名古屋を拠点に全国への勝負を懸けたい」という。人工知能(AI)と共同制作した、赤い羽根共同募金の70周年記念応援ソングも話題の2人に話を聞いた。

ウナギノボリ

 ワライナキはボーカル、アコースティックギター、ピアノを担当する高田志麻さんと、ボーカル、アコースティックギター、ハーモニカを担当する白井大輔さんのデュオ。2004年に結成された。関西を中心に活動しており、東海エリアでは12年に採用された美容整形・美容外科「高須クリニック」のCMソング「Happy Days」が広く知られている。

 これまではファンが企画したというライブで名古屋に来る程度だったが、活動11年目の昨年、新たに名古屋でCMソングが決まった。高田さんは「活動10年を過ぎて、これからどこを目指そうという時で、このラストチャンスを生かさなければと思った。たまに来るじゃなくて、いつもワライナキが名古屋にいるというスタンスで、全国への勝負を懸けたい」と熱く語る。曲の認知度の高さを武器にフリーライブをし、徐々にCDを購入する人も増えているという。

 今年は、赤い羽根共同募金の70周年を記念した応援ソング「akaihane」も手がけた。同曲は、東京都市大学メディア情報学部の大谷紀子教授、および大阪大学産業科学研究所の沼尾正行教授の研究グループが開発したAIを用いて制作。「助け合い」「感謝」などをテーマに、ワライナキの楽曲の中から、ファンに好きな曲を聞き、そのうち上位となった複数の曲を基にAIが作曲した。完成した曲の中から2人が1曲を選び、歌詞をつけたという。

 白井さんはAIが作った楽曲を「聴きやすいメロディーもあれば、なんなのコレという(理解できない)メロディーもあった。僕たちのセンスでメロディアスなものを選びました」と振り返る。オーソドックスなメロディーパターンに当てはまらず、歌い方に工夫が必要だったといい、高田さんは同曲のために特別にボイストレーニングに通った。「自分たちがまったく作れない曲。歌ってやっと、自分たちの曲らしくなりました」と明かした。
 新たに名古屋を拠点にした活動は「WARAINAKI 758(わらいなき・なごや)」と題し、まずは758人の会員数を目標にファンクラブを発足させる。

 高田さんは「遠くない将来に、名古屋で1000人規模のホールでライブをして、そこから全国に行って、関西のファンにも喜んでもらいたい。(名古屋の)駅前で歌いながら歩きたいぐらいです」と意気込む。また白井さんは「まずは一つでも多く、名古屋で歌える場所を探して目の前のお客さんに歌を届けたい。温かい気持ちになったなと思ってもらえるライブを目指しています」と語った。

 <プロフィル>

 わらいなき。2006年にファーストミニアルバムを発売し、これまでにベストアルバムを含め16枚のCDを発売している。12年に楽曲「Happy Days」が美容整形・美容外科「高須クリニック」のCMソングに採用された。今年3月に発売された16枚目のCDの表題曲「縁の花」が、放送中の「サカイ引越センター」のCMに採用されている。

*……11月26日からワンマンライブツアー「ファミリーツアー」を開催。同日は大阪、12月10日に奈良、同月17日に京都、12月23日に名古屋、2017年1月8日に東京で公演を行う。

写真を見る全 3 枚

芸能 最新記事