女優の吉田羊さんが、7月から神戸、東京で順次開催される展覧会「怖い絵展」の展覧会ナビゲーターに就任し30日、東京都内で行われた記者発表会に出席した。時代背景や隠された物語から作品の恐怖を読み解く展覧会で、吉田さんは総レースのブラックドレスに、ブラックネイルを合わせたシックないでたち。シースルーになった胸元や裾から肌をちら見せし、華やかさもプラスされていた。
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同展は、作家でドイツ文学者の中野京子さんが、2007年から出版している美術書のベストセラー「怖い絵」シリーズの刊行10周年を記念して開催。同シリーズで紹介された作品を中心に、近世から近代にかけてヨーロッパで描かれた約80点の油彩画や版画を展示する。なかでも縦2.5メートル、横3メートルにおよぶポール・ドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」は日本初公開となる。
今回、音声ガイドも務める吉田さんは「吉田羊=絵画というイメージはないと思っていたので、正直、私でいいのだろうかとびっくりした」とオファーを受けた際を振り返り、「(同展で)『オデュッセウスに杯を差し出すキルケー』を見るのが楽しみ」と笑顔を見せた。
発表会には、中野さん、兵庫県立美術館(神戸市中央区)の蓑豊(みの・ゆたか)館長も出席。同展の特別監修も務める中野さんは「(同シリーズの)文庫3冊と『新怖い絵』の表紙になった作品から目玉作品をと思っており、まだ日本に来たことがない作品が『レディ・ジェーン・グレイの処刑』しかなかったので、ぜひそれを!と思った。『絵が来ないなら展覧会はやめます』と言ったくらい。絵が来てよかった」と明かしていた。
同展は、兵庫県立美術館で7月22日~9月18日。上野の森美術館(東京都台東区)で10月7日~12月17日。
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