俳優の水谷豊さんが監督、脚本を担当した映画「轢(ひ)き逃げ-最高の最悪な日-」(10日公開)のドルビーシネマ上映会が6日、MOVIXさいたま(さいたま市大宮区)で行われ、水谷さん、映画コメンテーターのLiLiCoさんらが登場。水谷さんは、監督・脚本と共にひき逃げ事件の被害者の父・時山光央役で出演もしているが、「実は僕、(関係者に)『出なきゃだめですか?』と言ったんです」と出演に消極的だったことを告白。続けて「そうしたら『やっぱり出てください』と言うんですよ。ですからまだ、監督としての信用がないんだと思うんですね(笑い)。監督だけはやらせませんよ、と……」と自虐的に語り、観客の笑いを誘った。
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上映会でのトークはLiLiCoさんが水谷さんに質問する形で進行。LiLiCoさんから、今後も監督として活動するかと聞かれると、水谷さんは「チャンスがあればまた、別の世界でやってみたいです」と意欲を語った。ただ、続けて「ただ、また出なきゃだめかどうか、まだ聞いていない……(笑い)」と冗談めかして語り、LiLiCoさんを笑わせていた。トークには途中から撮影監督の会田正裕さんも参加した。
同映画はハリウッドで多く採用されている最先端の映像・音響技術「ドルビーシネマ」を日本映画で初めて採用しており、水谷さんは「映画に行くって、別世界に行くみたいな気持ちになれる。今回はドルビーシネマということで、さらなる別世界に行ける時代になってきたんだなと思うと、携わっている者としては大変うれしい世界になってきたんだなという感じがします」としみじみと語った。
映画は水谷さんが初めて脚本を担当。とある地方都市で起こった交通事故で一人の女性が命を落とし、事故はひき逃げ事件へと変わる。車を運転していた青年・宗方秀一(中山麻聖さん)と助手席に乗っていた親友の森田輝(石田法嗣さん)は、秀一の結婚式の打ち合わせのため急いでいた。秀一の婚約者で大手ゼネコン副社長の娘・白河早苗(小林涼子さん)や悲しみに暮れる被害者の両親、光央(水谷さん)と千鶴子(檀ふみさん)、事件を担当するベテラン刑事・柳公三郎(岸部一徳さん)らの人生は、事件を機にそれぞれ複雑に絡み合い、それぞれの抱える心情、隠された思いが浮き彫りになる……という内容。
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