女優の桜井日奈子さんと俳優の浜中文一さんが、5月に東京と大阪で上演される舞台「富美男と夕莉子」でダブル主演を務めることが1月13日、明らかになった。悲恋劇「ロミオとジュリエット」の舞台を中世ヴェローナから昭和の大阪に移し、大阪弁での人情味あふれる物語へと変貌させた作品で、浜中さんは任侠一家の息子・紋田富美男、桜井さんは対立する一家の娘・九羽平夕莉子をそれぞれ演じる。
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桜井さんは「ロミオとジュリエットという誰もが知る名作に、ヒロインとして出演させていただけるなんてとても光栄です。『富美男と夕莉子』の舞台は昭和の大阪なので、ロミジュリの高貴な世界観とはまた違う新しい作品になります。大阪弁でのお芝居ですが、私以外のキャストの皆さんはほぼネーティブだとお聞きしているので、猛特訓しなければと少し焦っています。どんな形でも、究極のラブストーリーであるということは変わらないので、そこを大切に夕莉子を演じられたらいいなと思っています。ぜひ見にいらしてください、頑張ります」と語っている。
浜中さんは「このような形で、人生初めてのシェイクスピアに触れるとは思いませんでした。楽しみにしていますが、もしかしたら僕が夕莉子で、桜井さんが富美男の可能性も……。一体どういう作品になるか分かりませんが、でもきっと面白いと思います。それくらい、いろいろな妄想をしながらこの作品が始まるのをお待ちください」とコメントした。
舞台は、末満健一さんが脚本・演出を手掛ける。時代は昭和。大阪の架空都市・浪花坂で、任侠一家の「門田木家」の息子・富美男(浜中さん)と、対立する「喜矢平家」の娘・夕莉子(桜井さん)が命を落とす。門田木と喜矢平の対立に起因する悲劇だった。彼らの友人たちは、2人が交わしていた交換日記から、なぜ2人が死ななければならなかったのかを探っていく。たった5日間の恋が果たして本当に2人の男女を死に至らしめるのだろうか。交換日記を通じた友人たちの回顧は、やがて2人が出会った夏祭りの夜までさかのぼる。富美男と夕莉子がいかにして出会い、愛し合い、死ななければならなかったのかを知るために……というストーリーが展開する。
舞台は、紀伊國屋ホール(東京都新宿区)で5月4~17日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪市北区)で同月29、30日に上演される。
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