テレビ試写室:「ルパン三世 princess of the breeze」 新生ルパンのスタンダード

(C)モンキー・パンチ/TMS・NTV
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 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は15日に「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で放送されるアニメスペシャル「ルパン三世 princess of the breeze ~隠された空中都市~」だ。

ウナギノボリ

 言わずと知れた“国民的大泥棒”ルパン三世のテレビスペシャルが今年も帰ってきた。今回は、祖父のルパン一世も狙っていたという欧州の小国「シャハルタ」の秘宝をめぐって、世界的企業の悪党たちや「空賊」を相手に大冒険が繰り広げられる。

 テレビスペシャルは24作目となるが、まさにルパン三世の新たなスタンダードとなるような出来栄え。飛行船の攻撃ヘリとの空中戦をはじめとしたアクションシーンも満載。次元がおんぶひもで赤ちゃんを背負いながら銃撃したりとミスマッチ感あふれるギャグシーンも見どころだ。

 ルパンはもちろん、次元、五エ門、不二子、銭形といった主要キャラクターの見せ場もたっぷり。五エ門の名ぜりふとしておなじみの「またつまらぬものを切ってしまった」も、キャスト陣が交代して初めて披露される。

 また、ルパンの愛車ベンツSSKでのカーチェイスシーンでは、テレビ第2シリーズのテーマ曲「ルパン三世のテーマ」も流れるので、血が騒ぐ人も多いのでは。エンディング曲も名作「カリオストロの城」の「炎のたからもの」だったりと、過去の作品へのオマージュも随所に盛り込まれている。

 今回は、「DEATH NOTE」「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の加々美高浩さんによって、ルパンら主要キャラクターのデザインにもマイナーチェンジが図られた。ルパンは目が大きくなって表情が豊かになり、全体的に若返ったイメージ。さまざまなゲストキャラクターとの親和性も上がったような印象を受けた。これまでのシリーズと比較して違和感を抱くかもしれないが、そもそもルパンは変装の名人。今回のデザインもあまたある顔の一つなのだろう。(毎日新聞デジタル)

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