妖精の森に暮らす3人の妖精たちの日常をコミカルに描いたCGアニメを映画化した「劇場版 gdgd妖精s(ぐだぐだフェアリーズ)っていう映画はどうかな…?」(菅原そうた監督)が27日に公開される。「gdgd妖精s」は、2011年10~12月と、13年1~3月の2回にわたってテレビアニメが放送され、妖精たちが巻き起こす騒動をシュールでゆるい感じで描いて好評を博し、第16回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品に選出された。劇場版では、魔女の呪いから逃れるために森を飛び出した妖精たちの冒険が描かれる。テレビ版を超えるカオスな展開のほか、主題歌「愛があるから!!」を歌う6人組アイドルユニット「でんぱ組.inc」もゲスト出演し、キャラクター化されたビジュアルにも注目が集まる。
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妖精の森に住む妖精のピクピク(声・三森すずこさん)、シルシル(声・水原薫さん)、コロコロ(声・明坂聡美さん)は、楽しい毎日を過ごしていた。ある夜、シルシルは仲間の妖精たちが魔女たちに亡き者にされるという悪夢を魔女に見せられ、運命の呪いを告げられる。シルシルは運命を変えようと「龍の玉」を探しに危険なグンマー国へと旅立つ。一方、ピクピクとコロコロもシルシルのあとを追い……という展開。
往年の名作マンガやアニメの実写化、大作シリーズの続編など、映画化される作品は数多くあれど、まさか「gdgd妖精s」が映画化されるとは正直、かなり驚いた。同作は、深夜アニメとしてスタートし、2期分が放送され、静かなブームも巻き起こしている人気CGアニメには違いない。何が驚きかというと、一度でも同アニメを見たことがある人なら分かると思うが、基本的には3人の妖精が魔法で何かを出して遊んだり、ほかの世界を見ながらアフレコしたりなど、タイトル通りにグダグダとしながらシュールなネタが展開されていく。特に第2期については多彩なパロディーネタや随所に張られた伏線といった緻密な作りで、想像を超えた展開が最後まで続き、別の意味で大いにビックリさせられた。そんなシュールな作品の劇場版は、テレビ版の雰囲気はそのままに、妖精たちの活躍がギャグや笑い満載で描かれる。もちろん、テレビ版と同じく、3人のアドリブもこれでもかというほど盛り込まれているので、ファンならずとも必見だ。27日から角川シネマ新宿(東京都新宿区)ほか期間限定で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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